Date: Sun, 13 Sep 1998
ぼくの髪の癖が強いのは、父親ゆずりである。というのは前に書いた気がする。父も母も、瀬戸内海の島の上の出身で、母は結婚する前も村上さんで苗字が変わってないから、同窓会なんかでは「あら、Kちゃん、まだ独身なん?」と言われたとか言われないとか。どうやら、じいさん位まで遡れば親戚らしい。
父と結婚したことが発覚すると、相方の髪の毛がチリチリで色黒であるという情報が流れて、「なんや、Kちゃん、国際結婚したらしいで」という噂が広がったとか、広がらなかったとか。ぼくが小さい頃の親父の子守唄は「目はパッチリと、色黒で、大きな口元いやらしい♪」であった。
とりあえず、ぼくの白髪まじりの癖毛は、遺伝によるものらしいというのは親の自白からも明らかである。厳密に、DNA鑑定をしたわけではないが、多くの人が良く似てるというから、多分、遺伝的に親子であろう。もっとも父の得意先の人は「お父さんに、よお似てるねぇ」というし、母の得意先の人は「お母さんに、よお似てるねぇ」と言う。あかの他人でも、「親子です」と言ってしまえば、ま、人間誰しも似たようなものだから、似て見えるともいえるが、たぶん、遺伝的に繋がっている。
父は母と結婚した当初、白髪が黒く戻ったらしく、「結婚したら、白髪治るぞ」と訳の分からんことをいう。昔から、謎の理屈をこねる父は、家族から「あ、また専門家がなんか言ってる。」と、おちょくられている。専門家によると、結婚すると、ああだこうだでホルモンの分泌のバランスが変わって白髪が治るのだそうだ。
ま、それはさておき(長い前置きだこと)毎朝、「だめだ、こりゃ」(byいかりや長介)なドリフの爆弾コント状態になるぼくは、髪質改善研究所の「くせ毛・縮毛用ストレートシャンプー」と「同トリートメント」を入手したのであった。
シャンプーの容器の説明書きには
のばしかけ ゴワつく まとまらない バクハツする
とある。おお、まま俺の症状じゃなかろか。
トリートメントの方を読むと
知ってますか?くせ毛は髪のたんぱく質が均一でないので、ねじれたりうねったりしています。それがまとまらない原因です。さぁ、風になびく美しい髪をめざしましょう。
ま、別に風になびかなくても、朝、スーパーサイヤ人になってなければいいと思っているぼくである。それに、中国系関西人二世(母が広島なんで)としては、「改善じゃことの、それじゃなにか、俺のくせ毛は悪いゆうんか。けったくそ悪い。」とツッコミの一つもいれたくなる。
時折、こちらの人で、「関西弁なおさないの?」ということを言う人がいるが、
「治すじゃことの、人が病気みたいなこといいやがって、何ゆうてんねん。」なのだが、
ぼくはどちらかというと、会話の相手のしゃべりを聞いてるうちにうつってしまう方なんで、
「あんまり関西弁でないね」と言われる。しかし、頭脳回路は関西弁で回転するので、声にならないツッコミを大量に生成している。
「なおす」というのは、関西弁では「しまう」という意味でもある。そういう意味では、ぼくは、関西弁を「なおしてる」とも言えないでもない。
で、件のシャンプー&トリートメントは使ってみないとなんとも言えん。
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当時の本 『イデオンという伝説』中島紳介・斎藤良一・永島収(太田出版オタク学叢書2,
1900円)元テレビっ子のぼくは、ストーリーを追うことなく『伝説巨人イデオン』を見ていた。その因果、輪廻について、今、富野監督が語る。
当時の世 黒澤明監督が亡くなった。長島監督留任。
当時の私 作品を見たことない私には、黒澤伝説の大きさがわからない。巨人ファンでない私には、長島の大きさもわからない。