[*]Tear drops

Date: Mon, 13 Mar 2000

嗚呼(って書いてなんで、「ああ」って読むんだろう)CAD端末の画面の見過ぎかなぁ。それとも夜ふかしして、パソコンの画面を見過ぎてるのかなぁ。目がおにぎりな感じだ。(眼圧が高くて、コロコロするような感じと言いたいらしい。)目を閉じて、耳を澄ますと、そこかしこで、くしゃみを連発する音や、鼻をすすっている音が聞こえる。

「うむ、今年もそういう季節になったか。大変ですねぇ。俺って発症してないなぁ。」と別に感慨深いわけではないけど、ただでさえ大きくない目を細めて、遠い目をしていると、悲しくないのに涙が出てくる。「えっ?涙?泣いているのは私?」涙の向こうには大きなマスクをした人々が見える。

「久しく悲しくて涙を流した記憶がないなぁ。いつだっけ、前に、悲しくて泣いたのは。」と対象のないノスタルジーに浸りつつ、はたと気付く。「あう、この涙って、おもっきし花粉症と違うん?」気付いてしまえば自意識過剰のマッチポンプで、ますます症状が悪化する。

ただでさえ、大きくない目を、近眼なので普段から細めがちなのに、さらに、しょぼしょぼに細めてしまっては、ただでさえ腫れぼったい上まぶたで「寝起き?」と言われるのに、ますます、眠そうになってしまう。

思い起こせば、最近、よく、くしゃみが出る。いや、思い起こしてはだめだ。確かにアレルギーは身体の反応に違いないが、精神的な気のもちようによる増幅効果もあるに違いない。でも町歩きしてると、通り一つ替わったら楽になったりするから、これはひょっとすると花粉濃度の変化に身体が如実に反応しているのかもしれない。

ん?「くしゃみ」って、やっぱ、擬音語が元なのかしら。狂言だかなんだかで「くっさめ」って台詞で言うって聞いた事あるし。幼い頃、「8時だよ!全員集合」を見て育って刷り込みが強い人ならば、つい、加藤茶の「にっ!くしゅん!」というのをやってしまう人も多いだろう(多くない)。

ハクショーンとやりたい人も多いだろう(多くない)。ご主人さまが花粉症だと魔王も出たり入ったり、大変だろうなぁ。最近はマクドナルドのハンバーガーは平日は半額らしい。あ、魔王が好きなのはハンバーガーでなくてハンバーグか。ポパイのホウレン草や、ドラえもんの食べるドラ焼き、トムとジェリーとかに出てきそうな穴がボコボコのチーズと、マンガの中の酔っ払い親父が千鳥足で持って帰る寿司折りと並んで、食べてみたいものの一つであろう。
それはさておき、

私の経験則によると、水分の取り過ぎは、あんまし良くない。良くないので、私は短絡的に「水分じゃなきゃいいんだ」と酒に手を伸ばすのだが、ビールでアルコール分は5%程度、ワインとか日本酒でも10数%、ウイスキーでもせいぜい40%程度だから、半分以上水なのである。モルツだって天然水仕込みを最近、売りにしているではないか。どうしたところで、自分のこの身体の6、7割は水なんである。うむ、よく流れださずに形を保ってるもんだ。えらい、えらい。でも、気分的にはドロドロである。

アルコールも良くない。一時的に血行が促進されるので、身体の反応が過敏になる。その一時の峠を越そうと、どんどん飲んでしまうと、いわゆる麻痺作用の方が強くなるので、症状自体はおさまる(というか、わからなくなるというのが正解か)が、生命活動とか社会活動とかに支障をきたす。

私は就職してこちら、医者にかかったことがないので、会社からもらった健康保険証は真っ白なままである。(ん、月に一万何千円か引かれてるから、結構払ってるなぁ。)もともと身体が頑丈なのもあるが、医者に行くのが苦手であるからという説もある。昨今は薬局がまるでコンビニのようなご時世になったようなので、いくらか私の中で敷居が低くなってるので、薬局に行ってみた。

しかし、なんか街の中にはやたらと薬局ありますなぁ。昔は、何m以上間隔を開けることみたいな規則があったような話も聞くけど。

もう、風物詩というか、お菓子屋のバレンタイン並に、春先の花粉症は、薬屋の重要商戦になってるのではないか?はっ!もしや、花粉をまいてるのは薬屋の陰謀?!(薬屋さんのみなさん、すみません)最近はしっかり、「花粉症コーナー」とスーパーの売出し中のPOP文字の短冊みたいな札が垂れ下がってるので、あえて薬剤師さんと会話して相談しなくてもそれとなく買えてしまう。まさに、コンビニ感覚だ。以前は「アレルギー性の鼻炎とか結膜炎」と気取って言っていた私も、最近はあきらめて「花粉症」と言う。

ということで、ロート製薬アルガードCTと、サトウ製薬ストナリニを買いました。たぶん、アルガードは「アレルギーのガード」ってのが由来で、ストナリニは「スーっとナリニ」から来てるに違いない。駄洒落はいただけないが、薬の効果はいかがなものだろうか。試用はこれからだ。

---MURAKAMI-TAKESHI-IN-THOSE-DAYS------------------------------------
当時の本 『俺たちに明日はないッス』さそうあきら(小学館ビッグコミックワイド, 838円+税)帯に曰く、「青き男と女の下半身はこんなに切なくて滑稽だ。」明日って、概念だけで、実は俺たちには今日の今しかないかもね。
当時の世 どこかで脱線事故があったらしい。
当時の私 久しぶりにワイシャツにスーツを着た。この頃、太ってるので、精神的にも肉体的にも窮屈だった。
世の中はホワイトデイらしいが、クリスマスをX'masと略すようなセンスでY dayとは言わない。ワイシャツってのはWhite shirtの和製略語と聞いたことがある。私のワイシャツは黄ばんでYellow shirtである。
部屋の掃除をして、およそ0.3平方メートルほどの床を取り戻した。

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ハクション大魔王は吉田竜夫原作(ってタツノコプロの共同筆名か?いや、原作見たことないので)タツノコプロ作品です。
ポパイは、はて?どなたの作品だったっけ?おなじような名前の雑誌あったね。
ドラえもんは、藤子・F・不二雄の作品です。
トムとジェリーはW・ハンナとJ・バーベラの原作、ワーナーブラザーズの作品だそうです。

モルツはサントリーの製品です。

「部屋とYシャツと私」は平松愛理の歌です。大学生の時に、これがヒットチャートを走っていたらしく、部の合宿の時に、ひたすらエンドレスでこれのテープを流す人がいて、やや胸焼けした記憶がある。