[*]Body not needs

Date: Mon, 29 May 2000

毎年春には、学校の時も、会社入っても、健康診断があるわけで、なにげに、元が頑丈な私なので、「もう、ほんとは調子悪いのに、A判定なんだものな。」と例年は嘆いていたのであるが、今年は、ちゃんと数値に出るほど調子が悪くてトホホな私なんである。B2だってさ。

でも、相変わらず、実家の父上母上は、電話口での私のヘロヘロ声を聞いても「元気そうな声してるやん」と言う。ありがとう。健康であるようにって「健」って名前にしたんだものね。その神通力も本人が四半世紀以上、自堕落に過ごすと効かなくなりつつある今日この頃です。

検査のときも、なにやら検尿で、係の人が試験紙をつけてるのを見てると、どうも、私のが他の人のと試験紙が示す色が違う。「糖、おりてますね。前にも出たことありますか?」

小学生の時に、検尿用のカップにうまく取れないもんだから、ジャムの空きビンに一旦取って、そこからスポイトでチューッと移して、先生を呆れさせたヤツがいた(私ではない)のを思い出したが、あらあら。検便でマッチ箱にスリキリ一杯にものを入れてきたのは父の友達だそうだが、本当のところは彼だったのかもしれない。私はポキール(だっけ、あの青い丸シール)だったので、そういう経験はない。それにしても、蟯虫ってなんだか、うにょうにょとトラウマチックな単語だ。

問診の時は、毎年の経験から、おばあさん先生か、男の先生なんで、油断していたら、女の先生だったので弱ってしまった。(おばあさんだって、女の人だろ失礼な!って怒らないでね)だから、心拍数や、息切れ、震え、あるいは血圧の上昇は、追い風参考値とさせていただきたいのであるが、血圧は上139/下90。いわゆる境界域高血圧というやつだ。

所見に曰く、「適度な運動をしましょう」んん、この所、忙しくて歩け歩け大会もなかなか開催できていない。「体調、精神的要因、季節で変化します。時々血圧を測定してください。塩分、煙草、ストレスに気を付けましょう。」むむ、時々血圧を測定するには血圧計を買わねばなるまい。近いうちにホームページのカタログ編に登場するであろう。

「なにか気になる所、ありますか?」「あのぉ、カタコリニコフさんが、居すわっちゃって、なかなか帰国して下さらないのですが」「んん、視力がだいぶ落ちてる見たいだから、ちゃんと眼鏡作ったらどうかしら?」検査の当日、眼鏡を忘れた。というか、年に一回の検査の時と免許証の更新の時しか登場しないのだから忘れて当然だが、それで、裸眼の視力が右0.5、左0.3だった。「眼鏡すると、それはそれで肩が凝る気がするんですけど」「じゃぁ、コンタクトもあるじゃない」

なるほど。これは、コンタクトも買ってレポートしなくてはならんではないか。さしずめ、タイトルは"First Contact"と、どこぞのSFみたいなのになるのであろう。しかし、キレイな人がもっとキレイに見えちゃって、ドキドキして心臓によくないかもしれない。言うまでも無いが、そうでない方はそれなりに見えることになっているのである。

「血液中の中性脂肪、コレステロールの値がやや高いです。太り過ぎです。心臓に負担をかけない為に、標準体重に近づくように努力してください。」中性脂肪の基準値は0〜150mg/dlのところ227。総コレステロールは基準値120〜220mg/dlのところ249。そのうち血管が詰まる予定である。

身長166.2cmに対して体重77.0kg。BMI(IBMの一字ずらしではない。Body Mass Index; 体重(g)を身長(cm)の二乗で割り、10掛けた値。)が27.9。肥満度26.6%。なお、目指せと言われている標準体重は60.8kg。16キロも痩せなければならない。とりあえず、最近1キロは減った。

ちなみに、HALというのは「2001年」に出てくるコンピュ−タであるが、その名前はIBMの一字ずらしである。遠いと思った2001年はもう来年だ。まったく関係ないが。

さてさて、頂いた所見を読んでみて、ついに数値に出だしましたか。「肝機能検査ALT(GPT)、γ−GTPが高値です。肝機能障害の疑いがあります。専門医に相談して指示指導を受けてください。」GPTの基準値が0〜36IUのところ72。γ−GTPは3〜70IUのところ122。んん、やばいのか。指示指導とやらを聞くのが怖いので、まだ行ってない。

んん、そういえば、最近、やたらと汗をかくし(まぁ、気温も高くなってるし、太ってるし)、座っててフトモモがガタガタ震えるし(って、それは単なる貧乏揺すりでしょう。)、キレイな人や、カワイイ人みると、ゾクゾク悪寒がするし(それは単なる下心でしょう。)、朝起きると手が痺れてる(そら、枕の下に手を入れてればね)。

小さな大名行列や、ヘリコプターの羽のついた小さい虫とかは、まだ見ないけど、うつ伏せで顔を枕や腕に押しつけてて起きたら、ヒュンヒュンと目の前を蛍が飛ぶし(あれ、なんなんでしょうね)、白い壁や青い空をじっと見てると糸くずのようなものが、すーっと視界の中を漂うし(それは飛蚊症でしょう)、トイレで気張ってると、視界がブラックアウトするし(脳貧血でしょう)。でも、気張らなくても大概、腹下してるし(そらアルコール性の下痢でしょう)

私は携帯電話を持ってないから、電波は受信しないし、頭の中に直接、指令が送り込まれることはないし、(時折、妖精さんの囁きはあるらしいが)胸が苦しいし(たぶん、服が小さかったのだ。)肩身が狭いし(やはり、服が小さかったんだ。いや、俺がふくらんでるのか。ん、部屋や机を散らかしてるからだな。)

いかに、キリンのラガースペシャルライトと言えども、たくさん飲んだら、おなかも頭も重くなるし、そいうや、舞の海も断髪しちゃったし、船木はヒクソンに負けちゃったし、ジャンボ鶴田は亡くなっちゃうし。

そんなこんなで、とりあえず、誰かと一緒の楽しいお酒はOKだけど、一人でガブ飲みするのは控えよう。私の名前が健だからか、しばしば、健忘症にかかって決意を忘れるので、書いておく。だからと言って、誘わないでね。という意味ではないのは言うまでもない。

成人病になって、立派な大人ね。いやいや、ずいぶん前から、こういうのは生活習慣病と言うらしいっすよ。甲斐性なしの私の「飲む。打つ。買う」は、まぁ、牛乳を「飲む」。ネタをキーボードで「打つ」。こんど、血圧計とコンタクトレンズを「買う」といったところか。

みなさまご自愛ください。

---MURAKAMI-TAKESHI-IN-THOSE-DAYS------------------------------------
当時の本 『「こころの時代」解体新書』香山リカ(創出版, 1500円+税)なんか、ぼくは自分が今の時代と合ってるのか、合ってないのか、わかんないんだけど、そうい足場の危うさも今風?ん、俺、イケテナクナイ?
当時の世 暑い。
当時の私 なんかメロメロ。禁断症状出たらネタになるかもと不埒なことを考えている。

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