(む}anta arctic

Date: Fri, 24 Nov 2000

さて、約ひと月御無沙汰している間に、すっかり冬のようになってしまって、大変寒い今日この頃です。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。いや、いかがお過ごしになろうが、私が詮索するのは余計なお世話です。室温のビールもキンキンに冷えております。

大越冬隊隊長兼隊員約一名の私は、寒い自室で暖房もつけず、やせ我慢をしております。やせ我慢しても痩せるわけでなく、夏より確かに10kg減ってはいるのですが、依然、標準体重よりは重たいのであります。

寒いと、身体を温めるためにエネルギーを使って、消費カロリーが増えるのだろうか。それとも、寒いと、防寒のために身体の脂肪層が厚くなるのだろうか。などと、みみっちいことを考える前に、ちゃんと食事して、ちゃんと生活するのが大事です。

頭でっかちなのは脂肪でなく、頭蓋骨のでかさに起因するので、如何ともしがたいところがあります。かといっても、積極的に週末断食なる方法を取っていたのは、9月度から10月の初めまでで、それ以降は週末も、それなりに食べてるのであります。というか、この所、「週末」ってやつが存在しなかったような気がします。いや、やはり、出勤しても平日と休日では感じが違うわけで(ま、世間の動きが違いますから)、そういう意味では週末はあったと言ってもよいでしょう。

「腹が減っては戦ができぬ」などということわざがありますが、野性的というか、好戦的というか? いわゆる百獣の王のライオンさんは、腹が減った時しか狩りをしないらしく、他は、のほほんと暮らしているそうです。「腹が減ったら、戦をする」のでしょうか。じゃぁ、「戦をするぞ」と「腹ごしらえ」をするのは、人間的なのかもしれません。腹が減ってもいないのに、狩りをするから、人は冷蔵庫がいるのでしょう。

現代日本、というか、少なくとも、私の生活圏では、飢え死にするってのが困難なのではないかと思えるくらい、小銭入れに少しのお金があれば、ホイっと買えてしまうくらいに食材があります。場合によっては、お金を払わなくても、食べられるかもしれません。ホームレスな人はいても、乞食な人はいなくなってるのではないかと思われます。

朝食は摂ったりとらなかったり、説によっては、「午前中は消化器官が働く時間なので、敢えては摂らない方がいい」というのもあるようです(『朝食有害説「一日二食」で健康に生きる』渡辺正(情報センター出版局、1600円+税))が、ま、それは、豪華な晩餐をした場合でしょう。たしかに、なんらかの義務感で朝食を摂るのはおかしな行為だろうし、そういう生活をしている人が、朝食を抜けば、その分、カロリーカットになるかもしれません。(反動で、昼や晩にドカ食いしないよう注意)

「朝は、水分中心、昼は軽目の食事やサプリメント利用。夜は好きなものを、好きなだけお酒も飲みたいだけ、一日に一度楽しい食事をするのがよい。快食してストレスを解消すれば痩せられる」というの(『BOOCS 至福のダイエット革命』藤野武彦(講談社、1600円税別))もあるみたいですが、その方法にしても朝や昼はいくらか制限してるように感じます。でもたしかに、「痩せなきゃ」みたいな強迫概念になってしまうよりかは、「我慢はよくないから、食べるときは食べる。でもちょっと気をつける」ぐらいが丁度いいかもしれません。

他にも食餌療法や、運動療法はたくさんあるでしょうが、ただでさえ忙しいのに、「やること」が増えるのは困るわけで、じゃぁ、「やらないこと」を増やすのが得策なわけで、自ずと「抜く」「減らす」方向に行ったりするのです。

朝、コンビニでおにぎりを買って、路上で歩きながら武者振りつく私は、電車の中で、メイクの続きをする女性と、どちらが恥ずかしいだろうか。などと考えます。メイクはおそらく人間的ですが、食事はおそらく、動物的です。私のほうが低レベルのような気がします。

とりあえず、出勤して、職場で朝食を摂る人も結構います。お茶や水のペットボトルや水筒を自分の机に常備する人も多いし、キシリトール系のガムを噛むのが習慣化してる人も、結構いるように感じます。って、感じるのはかく言う自分がそうだからで、でもなんだか、口がくちゃくちゃいうのは、舌鼓の演奏というよりは、なんだか、はしたない気もします。

お昼は、ダイエット意識しだして、あきらかに変わって、だいぶん習慣化しました。この頃は、ご飯は小ライスだし、おかずは揚げ物をなるべく、避けて、魚中心、あと少しの副菜って感じが定着しました。でも、いつも食堂に行く度に思うのです。
「どうして、みんな、あんなに御一行様で食事に行けるのだろうか。」
「楽しい会話が弾んじゃったりするのだろうか。」
「食べながら、おしゃべりするのって、はしたなくないのだろうか。」
「いや、会食ってそういうものなのではなかろうか。」
「食べるということを、息をするということくらいに、普段、みなさんは意識されないのだろうか。」
なんて意識してたら、消化に悪いので、モグモグと意識的に噛むようにして食べてみたりして。

夜、この所、また飲んでます。仕事が忙しいせいなのか、それとも、やはり酒を飲んでいるからか、血圧が高い傾向にあるようです。仕事を減らすか、酒を減らすかして調査の必要があるかもしれません(ない、ない)。なにやら国会で騒いでたらしい報道を見て「なんか、幼稚園みたい」と思う私は、ビ−ルの缶を手に持つ自分を、「なんか、哺乳瓶持った乳児みたい」と思うのです。

---MURAKAMI-TAKESHI-IN-THOSE-DAYS------------------------------------
当時の本 『落第のスゝメ』林望(文春文庫,419円+税)なお、私は落第済。
当時の世 内閣不信任不発不信感。
当時の私 先日、風呂で読んでいた本が、朝起きると、台所の流しの中にあった。後日、風呂場で再読した。幻覚ではなくて、現実の感覚だった。『GOGOモンスター』松本大洋(小学館,2500円+税)子供の頃に抱えていた闇の力。グルグルとした異界。

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