とくにこの上に障害物があるわけでもないのに、街路樹と標識が無残にも切り取られている。
察するに、台風などの強風か、あるいは、路肩に乗り上げて走る自動車になぎ倒されるかして、無残な姿になったのを忍びなく思った当局の方が切ったのだと思う。
無用階段のような様相を呈しているが、この時点で閉まっているこのシャッターを開けるとなんらかの役割があるのかもしれない。
現状でも横の公衆電話をかける時に、踏み台にしたりベンチにしたりできそうではある。
お正月休みでこの商店街はみんな閉まっていたので、結局、シャッターの向こうは未確認である。
なにげにレンガとコンクリブロックのハイブリッドな構造がなんかこう、あれだ。
かつてはガードレールがこの向こうの小さな溝に人がはまるのを防いでいたのであろう。今はより背の高い柵に役割を奪われてガードレールのレールもなく、支柱だけが取り残されている。
自動販売機の横なので夜でも明るい。よく見ると向こう側の暗い方にかつての相方が1本だけしみじみと立っている。これはひょっとすると三角関係のもつれである。
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