寮の敷地の中にある柿がたくさん実をつけてもてあましたのか、管理人さんが「自由にどうぞ」と張り紙をして山のように積んであったのだが、数日後、なぜか、たった一つポツリと残っていた。
いくつか残っていれば、そのうちの2,3個でももらっていこうかとなるのだが、たった一つだけのこると、なんだか手を出しづらくなってしまう。
こういう状況を関西弁では「えんりょのかたまり」と称して、この一つによって展開されるえも言えぬバリヤーを表す。
その後、ここにはさらに新たな柿の山が補充されてこのバリヤーは破られたのであった。
真ん中に写っている橙色の棒はロードミラーの支柱である。そこに、なぜか、枯れ木がヒモでつながれている。???
ひょっとすると、この角に近づくと、この枯れ木が吠えたり、噛み付いてきたりするのかもしれない。
恐いからぼくは、一歩引いてからシャッターを切った。
カーブに沿って、地面に「止まれ」の文字が書かれている。
でも、たしか教習所で、カーブを切りながら急ブレーキをかけるのは、非常に危険だと
習ったような気がする。
ひょっとすると、「れ、ま、止。」とポンピングしてブレーキをかけろと言ってるのかもしれない。
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