(む}Fast in Fast out

Date:Sun, 3 Sep 2000
written on Sun, 17 Sep 2000

寝ころがって本をチロチロ読んでるうちに、意識がだんだん落ちてくる。電車に乗って、座席がかなり空いていて、たまに座って本を読んでる時に、まどろんでしまうのに少し似ている。

私は基本的に、かなり空いてる状況でないと、通勤電車では座らない。別に、ダイエットのためではない。なにしろ、一所懸命走っているのは電車君であって、私ではない。ジッと立ってようが、座ってようが、カロリー消費に違いはないと思われる。何時間も立ちんぼってわけでもないのに、だるいって方は、たぶん、本当に「基礎」体力が足らないのではなかろうか。

満員電車なんかだと、おしくらまんじゅうになるので、アイソメトリックトレーニングに図らずもなってしまうケースもあるかもしれないが、それはそれで、嫌々やってはストレスが溜まって、心身によくない。

9/3、断食修行第一週二日目。
零時頃、眠りについたのに、夜中に目があく。丑三つ刻ってやつか、午前2時。別に腹がへって起きたわけでも、催して起きたわけでもないのだが、トイレに立つ。出るもんが濃い気がする。出るもんって、前日に飲んだのはデルモンテでなくて、カゴメのトマトジュースだ。目頭が乾く感じ。軽い脱水状態だろうか。

寝てるあいだの発汗や蒸発は多いので、水分が不足すると、脳梗塞とかの原因になるとかも聞くので、用心しなければならない。でも、体の6、7割は水だってんだから、うまく回してくれよ。とも思う。生体にはホメオスタシス「恒常性を維持する機能」があるらしく、急激に減量しようとしたら、身体の方が「痩せないように」がんばってしまうそうだ。水分が急に減ると、汗とか、小便が減るのだろうか?じゃぁ、「太らないように」自動で調整して欲しいものだ。

せまい部屋のトイレと寝床の間の、けもの道の中途にヘルスメーターが置いてあるので載ってみる。体重73.6kg、体脂肪率25%。体脂肪率の値は体の電気抵抗値から求めるインピーダンス法だと、私の経験上、朝起きた時と、晩に外から帰った時では、5%程度数値が違う。再び眠りに落ちる。

6:40 起床。特に空腹感はないけど、少しだるいのと、ストレッチの影響か、背中と、尻の横が痛い。散歩の影響かもしれない。まったくもって、運動不足が露呈している。計測 73.8kg,25%, 血圧 124/83, 脈拍 60。やはり脱水状態だったのだろうか。飲んだ水の分、増えてる気がする。目的は脂肪を減らすことなのだから、水飲んで多少増える分は、あまり神経質に気にしてはいけない。

前日の猛暑と、うって変わって、風が強い。朝飯替わりに野菜ジュースを仕入れにコンビニに出掛ける。こういうこまめな運動がいいのだと、自画自賛。風に煽られたわけでもないのに、目が少し乾く感じ。やはり水分の摂取不足か。ついでにエビアンのでかいボトルと、ちっちゃいボトルを買う。

ちっちゃいボトルと、デジカメと、タオルをデイパックに放りこんで、街歩きに出動。

強風に煽られて、バス停の空き缶入れのカゴが、ガランゴロンと、車道に飛び出る。そこへ大きなステーションワゴン。ブレーキ間に合わず、はねられるカゴはベコンベコン。あの立派なバンパーはこういうののためなのね。目撃者として事情聴取されないように、そそくさと歩き去る私。

風が強いのにミニな制服の小娘さん。日曜だけど部活だろうか。そういう小娘さんたちに会うのは、大体、町の中でカラスさんに出会うのと、おおよそ同じ確率であるから、連日出会ったのは、別に私が付け回してるわけではない。

「A子ばいばぁ〜い」、A子さんは反対側のホームに向かうために、陸橋の階段を上る。あとに残ったお友達のB子さんとC子さん。曰く「ねぇねぇ、階段上がる時さぁ、後ろの裾、押さえる?」「んんん、別にぃ。見えないじゃん。それに、見えてもさぁ。っていうかさぁ。こ〜んな感じで、明らかに覗く男いんじゃん」とB子さん、C子さんは、階段を上るお友達のA子さんを実験台にして、実地検分していらっしゃる。

そう、この階段の角度で、あれくらいの丈で、腰の高さがそんくらいとして、こちらとの段差が、何段とすると、理論上、(なにが理論上だか、先生はそんなことのために三角関数を教えたんじゃないですよ。って、なにが先生だか)A子さんが、かなりの前傾姿勢を取るか、こちらが見た目に怪しいと分かるくらい屈まないことには見えないはずなのである。

しかし今日は強風だぞ。大丈夫か。大丈夫だ。しっかり下に、短パンをはいているのだから。いや、待て、なぜ短パンだとOKなのだ。いや、待たなくてもよい。気を付けてお帰りなさい。よほど、横を歩いてるスパッツなおばさんの方が強風と関係なしにNGだ。いや、おばさんもそれは、それで、おしゃれでよろしい。

ハッ!? もしや、ダジャレ?

少しお買い物して帰宅。なんかしんどい。断食のせいというより、前日ストレッチだかアイソメだか、あるいは、猛暑の中歩け歩けした影響だろう。右の横っ尻が痛い。(結局、靴を新調したら良くなった。どうやら、靴底が片減りしてたらしい)

「家事労働ってのも結構、運動になるらしいぞ。」と独りごちながら、部屋掃除をしていたら、大きな催しものの開催通知が来て会場へ。普段、便秘がちな方だと、野菜ジュース断食すると、胃腸の働きが活性化してお通じが良くなると聞いたが、普段、下し気味な(と言っても、私の場合は、おそらく、アルコール性の下痢であろう)私は逆に、お通じが悪くなっている。いや、水分の取り方が足らないのかもしれない。まるでウサギかシカか、ワシはヒト。

掃除をしながら、「俺の部屋のゴミは、缶とかビンとか不燃ゴミ多いなぁ」と思う。ほんとは本とか雑誌とか燃えるゴミの方が多いのだけど、なかなか捨てないだけである。というか、缶とビンは、清掃局が回収に来るのは週一だけど、謎のおじさんが巡回してアルミ缶だけ拾っていくので、実質週2、3回なのに、本や雑誌は、変に気をつかって束ねてだしてたら、資源回収の日に出してくださいと、回収されないことがあるのだ。それにしても、本は重い。ダンベルを買わなくても、これでウエイトトレできそうだ。

一休みして、なにも暑い時間にでなくてもいいのに、街歩き。風は強いけど、やはり日なたは暑い。コンビニで「海の深層水」とかいう水をゲット。Mgの含有量多い硬水らしい。海の水なのに、塩を除去して真水になってるらしい。じゃ、天然水じゃなくて、加工水じゃん。日本の水の多くは、ミネラル量の少ない軟水なんだそうだ。

特に、目眩や空腹感なし。だけど、なんとなしに、自動販売機やコンビニで、「おにぎりやジュースを買っちゃおうかなぁ」という気分になる。おなかが空いて、というのではなくて、気分とか習慣で買って帰って今まで食ってたのではないかという疑惑がある。

強風に煽られて、自転車ごと倒れる人。なんかテレビの特別番組とかの「カメラは見た!決定的瞬間!!」って感じ。「う、、、あ、あ、ぁ、〜〜〜」って感じでスローモーションで倒れていくおじさん。そこへ、自動車が左折してくる!あぶない!見ているこちらの脳内までアドレナリンが分泌されて、頭の奥が、きな臭くなる。あやうく、彼の脳裏に今までの人生が走馬灯のように駆けめぐるところであった。ちょっと一周くらい巡ったかもしれない。幸い、自動車は十分に減速していたので、事なきをえた。

にわか雨かと思ったら、学校の運動場のスプリンクラーがまいた水が風にあおられて、道路をぬらしていた。

帰宅15:30 計測。体重 73.2kg, 体脂肪率 21%, 血圧 118/79, 脈拍 57

晩飯のかわりに野菜ジュースを飲む。一応、食休みを取ったあと、半身浴。硬くて痛い岩のような肩凝りが、砂利に崩れるようイメージしてみる。硬くて痛いが、重くてだるいに変った気がする。また、寝床でチロチロ読書しながら眠りに落ちる。翌日の朝飯は、復食にインスタントの梅粥を味わって食べた。たしか、私の身長だと標準体重は61kgのはずだ。道は遠い。

---MURAKAMI-TAKESHI-IN-THOSE-DAYS------------------------------------
当時の本 『週末断食 空腹から見えてくる「空」の思想』久保田展弘(マガジンハウス,1500円税別)ダイエットというより、宗教的な修行としての断食の本って感じ。
当時の世 この週末は、激しい雷雨であまり歩けず。少し前は、東海地方100年に1度な大雨災害。世はシドニー五輪。
当時の私 週末断食3週目。やはり、脱水気味。もっとしっかり水取るか。特に、空腹でツライということもなし。まだ体に脂肪が余ってるからか。体重 70.0kg 体脂肪率 20% 血圧 122/73 脈拍 60。3週で6キロはちょっとペース速すぎかもしれん。

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