(む}Where will Mr. Braun go?

Date: Mon, 27 Aug 2001

私の部屋にはテレビがない。テレビはないけど、NHKの受信料は支払っている。ある日、連続4日くらい集金員の方が「ご不在でしたのであらためて伺います。」という紙を玄関口に差し込んでいたのである。3日目からは、どういう法律で受信料の支払いが義務づけられているかみたいなパンフも一緒に挟まれていた。で、ゴネてもおもしろい気がしなかったので、支払うことにした。もっとも、いわゆる悪徳商法に対して「しつこいから、仕方がない」という態度は、まんまと相手のおもうつぼである。

「でも、うち、テレビないんですけど。この「カラー」とか、「白黒」とかいうの、どう書けばいいんですかね?」なんて言いながら、書類を差し出すと、「あとは、私が書き込んで処理しておきます」と事務的なイっちゃった目と口調で取り上げられてしまった。つまんないの。でも、少し前の記事で、読んだところによると、彼らはパート扱いなんで大NHKは雇用保険も適用してくれないらしい。

私の住んでいるアパートにはBSアンテナがついている。しかし、私が、BS対応の機器を持ってないので、有効に活用できてない。集金員さんが、「BS放送は、ご覧になられますか?」と言われたが、こっちは正真正銘、見ていない。「いろいろなコンテンツを用意しておりますので、よろしければご利用ください。」と言われた。BSアンテナ付きであることは、家賃に上乗せされているのだろうか。チューナーさえ買ってくれば、民放のBSデジタルも見れるのだろうか。

私の部屋にはテレビがない。画面らしい画面と言えば、ノートPCのLCDパネルくらなもんだ。そういや、こいつのサイズは14インチ。昔は、「アパート独り暮ら用」なんちて室内用のロッドアンテナ付きの14インチのちっこいテレビが家電屋さんで売ってた気がする。そうか。このサイズ、14インチか。真空管の最後の砦、CRT、ブラウン管も、ついに滅亡が近いのだろうか(ま、マニアな人向けアンプが最後の最後の砦かもしれないが。いや、オシロスコープも使うって方もいるか?)。

じゃ、このパネルにテレビ映ればいいんじゃんか。ってわけで、ノコノコ出掛けて買ってきたのが『Win TV GO for USB』(エスケイネット株式会社,17,640円)であった。製品名はWinなのに、なんだかiMac風のケースに、テレビアンテナ端子、LINE IN/OUT、Sビデオ入力がついている。Sビデオ端子をコンポジット端子に変換するしょぼいコネクタも付属している。

ビデオの方の映像出力は、アイトレックと繋いでしまってるので、アンテナ出力を使うことにした。多少、画質が落ちるかもしれないが、仕方あるまい。専用ソフトをインストールするが、途中の説明がずっと英語しかでなくて、なんか怪しげである。所々、画面の指示と、説明書の表示があってない。(その後、販売会社のサイトを見にいくと、誤記訂正のPDFが公開されていました。)

ソフトを立ち上げてみると、なんだかカーステレオか、車載テレビか?って感じのウインドウが出てきた。砂の嵐だ。なんでだ。ビデオの再生ボタンを押してみる。お、写った。ビデオを止める。テレビ放送の画面が写る。なんか挙動が怪しい。電源オンだけじゃなにかトリガーになる信号が捉えられないのだろうか。でも、まずまず使えそうじゃん。でも、これではせいぜい5インチ相当だ。

さて全画面モードにしてみよう。「ポチっとな」(解説しよう。ボタンを押すときや、マウスクリックするときに「ポチっとな」と言ってしまう人は、あとで、お仕置きだべぇになる可能性がある。)とボタンにカーソルを持って行ってクリックすると、おお、簡易的だけど、14インチのテレビになった。

ん?音出てないぞ。アンテナ線で繋いでも、音でないのね。どうやら、ちゃんとLINE inでビデオの音声出力と繋いで、LINE outをパソコンのLINE inに入れないといかんらしい。おお、パソコンのLINE in 初めて使った。お、音が出た。でもたまにブォーーーンとパソのファンが鳴る。パソコンのスピーカーの音声出力ってあんまり期待できないような気がする。

なんか、ちょっと画像がぼやけ気味で解像度が足らないなぁ。それに、速い動きのある画面だと、どこかコマ落ちしてるような感じになる。んん。USB接続だからかなぁ。デスクトップ向けだとPCI接続だものな。XGAのパネルじゃ、実は画素数足らないのかなぁ。ビデオチップが非力なのかなぁ。Pentium III の650MHzでも、パワー足らないのかなぁ。

なんて思っていると、また、ブォーーーンとパソコンの冷却ファンが回りだした。普段、ネットを使っていても、メール書いたり、サイト見にいくのも、ほとんどテキスト系サイトばかりなので、滅多にこのファンの音を聞いたことがなかったのである。Windowsログインの画面で放置すると、時折、回っているが、パソコンさんは、ただ待つという作業も実は重労働なんだろうか。

画面のキャプチャーができるようだ。320×240くらいに縮小すると、まぁまぁ使えそう。ちなみに、私のサイトの路上編の画像が320×240です。動画キャプチャーはAVIファイルに落とせるみたい。

ビデオの代わりにもなるか?というと、なんか面倒くさいし、タイマー録画できるわけでないし。

んん、軽いとはいえおよそ100gのアイトレックを耳と鼻にかけるのも肩が凝る要因かもしれないしな。んん、キャプチャした画像は制作者に著作権あるから、そのまま使うのはだめなんだよな。うまく批評に使うならいいかもしれん。なんにしても、どうやら、俺んちにはもう、ブラウン管のテレビはこないような気がする。くるならビデオプロジェクターか、プラズマディスプレイだな。液晶ディスプレイはしょぼいけど実現したし。

ちなみに、アイトレックだと、2m先の52インチ相当なのだ。14インチ換算だと、54cm先程度ということだ。およそノートパソコンを操作する時の、画面から目までの距離だ。だとすると解像度落ちてるな。ま、いいか。

困るのは、アンテナ直結でないからか、普通のテレビチャンネルの映像品質が悪いので、チャンネルを替えるには、ビデオのチャンネルを変えないといけないということである。わざわざ、このために、アンテナとの間に、ブースターを入れるのもなんだ。つまり、アンテナ入力しているが、実質、ビデオに割り振っている2ch(西日本なら1chか)しか使えてないのである。

それで、何が不都合が起きるのか?いざ、チャンネルを変えようとしたら、ビデオのリモコンを、パソコンの方に向かって使ってしまうのである。ま、パソコンをビデオと私の間の軸線上に配置すれば済むのだが。 終了してみよう。なんだか電源スイッチみたいなアイコンがあるので、クリックしてみる。なんか画面にポンとウインドウが開き「このプログラムは不正な処理をしたため、強制終了します」んん、あやしい。

---MURAKAMI-TAKESHI-IN-THOSE-DAYS------------------------------------
当時の本 『フォーチュンクッキー』斎藤綾子(幻冬舎文庫,4950円+税)帯に曰く、「読めば読むほど、エクスタシー」果たして、通勤途中にこの小説を読む私は、スポーツ紙の連載エロ小説を読むおじさんと、どう違うのだろう。
当時の世 なんか、以前は冬メニューだった、おでんや、肉まんがコンビニで売られてる。通勤の途中、右を見ても左を見ても、スポーツ紙を手に出社途中の人々の紙面に稲垣吾郎君のどアップ写真。なんだか獄門刑に処されてるようで痛々しかった。
当時の私 USBって使うんだね。LINE inって使うんだね。無印VHSにはS-outついてないんだね。
酒飲んで知らない間に寝入ってしまって、朝4時くらいに目覚める規則正しい生活はちっとも身体によくない。

略語
NHK:Nihon Hoso Kyokai (Japanese Broadcasting Association):ご存知、国営放送。
BS:Broadcasting Satellite:放送衛星。英語の辞書引いても出てこないんすけど、和製英語?
PC:Personal Computer:パソコン
LCD:Liquid Crystal Display:液晶画面
CRT:Cathode Ray Tube:陰極線管、いわゆるブラウン管
TV:TeleVision:テレビ
USB:Universal Serial Bus:パソコンの周辺機器接続の規格。ちょっと遅い。
PCI:Peripheral Component Interconnect:これもパソコンの周辺機器接続の規格。
XGA:eXtended Graphics Adapter:パソコンの画面の表示の規格。1024×768ドットの表示。解像度ということになれば、画面サイズによって左右される。つまり、ピタゴラスの定理によると、直角を挟む辺が1024と768だとすると、その斜辺の長さは、√(10242+7682)になるわけで、ってか3:4:5の直角三角形だから斜辺は1280相当。で画面が14.1インチだとすると、1280÷14.1≒90.8DPIとなる。
DPI:Dots Per Inch :解像度の単位。
AVI:Audio Video Interleaved:Windowsの動画のフォーマットの一つ。
VHS:Video Home System: S-Video outは、S-VHSでない、無印VHSには当然ついていない。

日刊ホームページ検索君 【2001/08/27日号】[Vol.821]で、私のサイトが、紹介してもらえました。