Nail on the frosted glassDate: Mon, 20 Aug 2001 世の中には、苦爪楽髪という四字熟語があって、「苦労しているときは爪が伸びて、楽していると髪の伸びが早い。」なんていう意味らしいですが、同時に「苦髪楽爪」という四字熟語もあって、まったく反対の意味だったりして、どっちやねん。というか心理学でいうところのダブルバインドであります。 かくして、日本の少年は、「なんか納得いかないけど、どっちもあるのだな。」と、優柔不断に育つわけであります。私の髪の毛の伸びが遅いのは、単に歳だからとか、くせ毛だから、かもしれないわけで、くせ毛なので、適当にまとまるけれど、不適当に広がる。みたいなもんなわけです。 私と、たまたま同姓の春樹さんは、「男の子でいられる条件」として、次の3つを挙げています。
ですが、私は髪の伸びが遅いので月一も床屋に行かないし(ってか春樹さんも美容室に行ってしまったりするらしい。というか、美容室ってよく「男性客歓迎」とか書いてるよね。へんなの。)、スニーカーは、9割9分くらい履いてる。腕時計は一万円以下どころか、そもそもつけない。 つうか、女の子は結構、平気で「女の子だからぁ」って言うけど、男の子は、あんまり「男の子だから」って言わない気がする。 こないだ実家に帰った時に、母が「あんたスポーツ刈りも似合うんと違う?」なんて言ってたが、彼女の下で育った経験から推理するに、これは多分、「散髪に行け」というメッセージだ。(しかし、スポーツ刈りの俺なんて、あんた俺が小学生の時に、散々見てるやん!) 髪の話は何度か書いたので、今回は爪の話にしましょうか。髪は、理容室なり、美容室に行くのだろうけど、爪も結構勝手に伸びてくる。女の人だとネイルケアのお店に頻繁に出入りしたりするのだろうか。なんて想像してみる。サンダル履いて、足指もあらわなみなさんを見てるとご苦労さんと思ってしまう。ぼくの足指の爪は横シワが多い。木の年輪なんか見ると、幅の広いときは成長が大きい時とかわかるらしいから、爪のシワの周期を見ると、自分の健康の状態なんか分かるのかもしれない。ま、爪を見なくたって、自分の調子が悪いのはわかるが。 んん、ペディキュア塗る人って、事前に磨くんでしょうかねぇ。あんたの爪をマジマジと見る人なんて、あなたの彼氏か、マニアックな他人しかないと思うけど。あ、自分が一番見るか。そうか、きっと自分のためなのだ。こないだ帰省した時に、フットマッサージのお店が出来てて、あ、施術する人に、私の足、見えちゃうじゃん。なんて思った。なんかガラス張りの外装で、薄暗い照明に、お香を焚かれて、やんわりした音楽が流されてたけど、よ〜入らんかった。 手の指の爪、最近、縦シワ増えたなぁ。なんか内臓の異常の信号かなぁなんて、ネット検索したら「老化現象です」と、つれない結果が返ってきた。しかしさぁ、女の子が使うらしい3WAYバッファなんて三段目まで使ったら、爪ばかりキラキラして困る(前に困ったらしい)ので、一段目で止めてみる。 ってか、爪の表面も困るけど、爪の長さも困るのよね。ぼくは、会社で爪を切っている人を見ると、なんだか家庭を職場に持ち込まれた気がして、なんだかなぁ。という気持ちになる。あ、でもアメリカのドラマだかなんだかで、エグゼクティブな方が、爪をシャッシャッと磨いてるシーン見たことあるような気がしないでもない。ま、あれは○○長席でなくて、○○長室くらいもらわないと、ついでに秘書つくくらいでないと様にならんかもしれん。 諺で「夜、爪を切ると、親の死に目に会えなくなる」なんてのがある。たぶん、夜暗い時に爪を切ると、深爪したり、ケガしたり、切って飛ばした爪を足で踏んで痛かったりすることへの警鐘なんだろうと思う。そこまで備えて会えなかったら意味ないじゃん。って思うので、爪的には風呂上がりのふやけた状態で処理するのがベター。それに、独りの部屋で、爪硬い時に爪切ると「ぱち−−−−−−−−ん」と響いてなんだ。 どこか「早起きは三文の徳」に近いかもしれない。はて?三文っていくらだ?江戸時代のファーストフード、二八蕎麦は「二×八=十六文」から来たって話です(蕎麦粉が八割だからとも聞いたことあるけど)。だとすると、現代のファーストフード、牛丼は280円なので、一文=約18円となるわけで、三文は54円。そんな程度に得してどうすんねん。みたいな。 でも、故意の夜更かしより、不意な早起きの方が、得した気がします。多額の貯金より、ポケットに入れたまま忘れたお釣りの小銭を翌日発見した時の方が幸せ、みたいな。 で、さて、ネイルケア。ずいぶん余ってるので、甘皮って甘いのかなぁ。と齧ってみたが、甘くない、どっちかいうと、しょっぱい。さかむけってか、ささくれって、前より随分減ったよなぁ。前は、親不孝したら出来るって教わったものなぁ。でも、じいちゃん、ばあちゃん死んでも、お母さんの指、ささくれてたものな。単に、ぼくが、やんちゃ坊主でなくなっただけだな。たぶん。 などと、長い長い前フリはこれくらいにして、今回、買ったのは『特殊ガラス爪ヤスリ(\800、なんか、よう知らんが、イタリー製らしい。)』いわゆるファイルですな。しかし待て、古来、爪をガラスに引っ立てて、「き〜〜〜〜〜」ってのは多くの人々に苦痛を与えていたのではないのか。 「スムーズな削り心地で、お手入れ時間短縮!」「特殊ガラスの効果で、仕上がりつるつる・すべすべ!」「耐熱ガラスなので熱湯消毒・薬品消毒も可能。」「ヤスリ面がとても細やかなので、削った後の感触が滑らかです」「目詰まりは洗い流せますので、何回もご使用いただけます。その使用期間は、半永久的です」「世界的に有名なイタリーのガラス工芸の中で生まれた特別なヤスリです。」 永久の半分がいくらかは謎ですけど。そうか、この曇りグラスみたいなところが、ヤスリなわけだな。 ああ、男の爪ってどこまで削ればいいのだろう。白いの無くなるまでか?女の子向けなサイト見ると、「ピンクな部分に対して白い部分が3分の1程度」とか、「爪とヤスリの角度は45〜90度」って書いてるけど、そんな角度、爪長い人しか出来ないんでないの?刃物を研ぐ時だってさぁ、いわゆる「かえり」っていうの出るから反対側からも研ぐって聞くし、男的には−45度でOKか? 爪の先に向かって、一方向に削るのが良いなどととも聞くが、ま、ヤスリって概して一方向に使うのが基本だやな。なんだかプラモデルの接着面のパーティングラインを消す時のような感じで削ってしまう。割れかかった爪なんか、アロンアルファで肉盛りしてから削って形を整えようか。なんて思ったりする。 「削るスピードが速いので、削り過ぎにご注意ください。」硬いものはもろいのが道理だし、やわいのものは削りにくいのが道理だ。だから身を削る思いはしなくてもよい。ヤスリだと深爪になる心配が少ないのではなかろうか。と思う。それにしても、爪って、すぐ伸びるなぁ。俺が楽してるのか苦労してるのかは謎だが。
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