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近所のファミマで買ったドライカレー。 中途半端やなぁ。 |
そう、ドライカレーである。果してどっちなんであろうか。『どっちの料理ショー』に出てきたのはたしか、ピラフタイプでなく、ご飯(その時は、白ご飯でなく、サフランライスだったか?どのみちピラフなの?)にかけるタイプであった。
ドライにどれほど水気があるか。
アサヒのスーパードライが出た当初は、なんだ?粉末ビールか?と思ったものであるが、どうやら「辛口」という意味のようだった。そうか、「ドライ」という単語には「辛い」という意味もあるのか。と、おそらく少なく見積もっても、およそ5千万人の日本人が新たな語彙を身につけたに違いない。いや、英語的にどうか?と言われれば謎だが。
では、ドライクリーニングはどうなのだ。私の実家は牛乳屋であって、クリーニング屋ではないので、その工程がどういうものか良く知らないのだけれど、ドライクリーニングってどうやって汚れを落としているのであろう。家庭用のエマールだかドライアップだか買ってきても、あれは結局、水で洗うのである。洗濯機の「ドライ」というボタンを押すと、ジャァーーと水が出てくるのをいかがしたものか。と思う。乾電池に液漏れ注意と書いてあるくらいにいかがなものか。なのである。君は乾いているのではないのか。
そういえば、と思って『偶然を活かす発想法』という本を棚から引っ張り出して見てみると、1825年にパリの染物屋のジョリーさんが、ランプのオイルをあやまってこぼしてしまって、ふき取ろうとしたら、汚れも落ちてこりゃすごいと発見した。と書いてあった。どうやら、溶剤で濡らすけど、水は使わないからドライであるらしい。失敗はしてみるものである。もっとも、多くの失敗はただの失敗である。
インターネットを使い始めた当初、クールサイトと言われても、夏の怪談話のサイトだろうか、それとも、周囲を寒くするようなすべったギャグのサイトだろうか。などと思っていたものだが、どうやら「かっちょいい」サイトのことであると知ったのは少し後だったのに似ている。その後、私は、「クールですね。」と言われて、(ほう、私はかっちょいいのか。)と悦に入っていると、どうやら「冷たいんですね。」という意味であるらしかった。
カレーライスは、かつてはライスカレーと表記されていたようだが、あれも果して、なんなのだろうか。ご飯とカレーの配分の違いだという説も聞くがどうなのだろうか。だとすると、大盛りカレーはある閾値を越えると、そこからライスカレーになるのか(経験上、大盛りカレーは、カレーのルーの増加量より、ライスの増加量の方が大きい)。カレーとライスがどっちが右か左かで決まるのだ。とも聞いたが、それはカレイとヒラメの間違いではないのか。
わざわざビーフカレーと「ビーフ」を使うのも、私には謎だ。単なる、「カレー」だと牛肉ではないということか。死語だという噂もあるが、「ビフテキ」とわざわざ言ってた文化の名残なんだろうか。ちなみに、私の実家では、豚肉のステーキだと「トンテキ」、ローストチキンは、「こっこちゃん」と呼ばれていた。
などと「マグロのステーキ」って何だ?「コンニャクの刺し身」って何だ?と悩みながら食べてては、消化に悪いので、「これでいいのだ。」と悩まず食するように努めるのである。なお、私は、カレーライスを食する時に、グチャグチャに混ぜない。辛くなったら、ご飯だけ食べたいからである。水を慌てて飲んでも、辛さが増す場合だってあるでないか。ドライカレーを食べながら、慌てて水を飲んでは、ドライではないではないか。
ああ、ぼくは、どうして、汗だくになってクタクタで食事をしているのだろうか。
---MURAKAMI-TAKESHI-IN-THOSE-DAYS------------------------------------
当時の本 『庵野秀明のフタリシバイ〜孤掌鳴難〜』企画・構成 木俣冬(徳間書店,1500円+税)1997-2001庵野秀明心の記録「エヴァ」から「式日」対談集
当時の世 小泉首相、靖国神社参拝前倒し。
当時の私 実家帰ったら、出世話と結婚話ばかりで疲れた。改めて、高校野球を民放が全試合リレー中継してるのは近畿地方だけなのね。と気付く。世界陸上、織田裕二どうしてそんなにハイなの?
果たして、これにも地域性はあるのか、それとも、私の勘違いか。実家の母に「ドライカレーってどない?」とたずねて、聞いた答えと、私の記憶がいまいち一致しないということは、我が家のレシピにドライカレーは無かったということかもしれない。
『どっちの料理ショー』は、日テレ系、読売テレビ制作の番組です。関口さんなんでいつもビール飲むのだろう。