[*]Cherry blossom

Date: Sat, 27 Mar 1999

サクラガサイタ

と言っても、別になにかの試験に合格したわけではない。いつぞやの受験で、ほんとにこの電文を受け取った時は、「やはり、この文句はお約束だったのだ」 と半ば呆れた。

あとは「チチキトク スグカエレ」を受け取らなければならんのだけど、その父は、相変わらず「元気か。いそがしいんか。声聞きとなってん。」と 芸のない留守電を入れてくれる。「自営業には、ボーナスとか有給休暇とかないしな」と言ってたが、おそらく定年もないのだろう。いつまで働くつもりか知らないけれど、自分の身体の方を心配しとけ。

桜が咲いてるのである。ちょっと前には強風が吹いて、いわゆる春一番かと思いきや、冬型の気圧配置になって寒さが戻ったりした。

「気候の変化がはげしいと・・・」とか「季節の変わり目には・・・」 などと良く言うが、おかげさまで今シーズンの冬は、風邪もひかず、春先の花粉症も発症せずに済んだようである。別に残念でもなんでもないのだけど、 「今年の風邪は・・・」とか「今日の花粉予報によると・・・」なんていう世間話も他人事であった。

サクラサクとは、また違うかもしれないが、選挙に当選した候補者がダルマに目を入れるのも、お約束かもしれない。近頃、町歩きしていると、 そこかしこに「○○事務所」とか「某氏連絡所」とかがある。うちの郵便受けにも 選挙の広告のちらしが投げ込まれている。

そうした中に、選挙管理委員会からのハガキが混じっている。ところが、それが旧住所の区の選管からであった。当然、投票所は前いた寮の近所の幼稚園である。 投票日は4/11(日)。どうやら、今年の私の誕生日は日曜日であるらしい。というのが私が知った有効な情報である。

その葉書の裏書きによると、

神奈川県内の他の市区町村へ1回だけ住所を移した方は、新住所の市区町村長が発行する「引き続き県内に住所を有する旨の証明書」をお持ちになり、前の住所で 県の選挙(県会・知事)のみ投票できます。

なんだか、めんどくさいことが書いてある。これのせいで投票所に行く気が失せたことにしておくのだけど、おそらく、これがあろうがなかろうが行かないのである。 お知らせ葉書のおかげで、不意に投票意欲が沸いたりして、間違って新住所ご当地 の投票所にいかないで済んだだけ良いことにしよう。

はて?新住所の市会の選挙だと、こっちで投票する権利があるのだろうか。 越してきてすぐだから、いままでの市政の成果を評価しようがないしなぁ。

いわゆるノンポリ、政治的無関心かというより、「特に気にならなければ、今の ままでいいよ」という消極的保守派なのかもしれない。どっちかいうと、政治的 というより、世間的無関心、マスコミ的無関心。

だから私は、開花情報を見て花見に出掛けるのなんかより、ふらふら町を歩いていて 「ん?咲いてるな」と目に留める方が良いと思っている。

---MURAKAMI-TAKESHI-IN-THOSE-DAYS------------------------------------
当時の本 『ディルバートの未来予測-21世紀における愚の繁栄-』スコット・アダムス, 山崎理仁訳(アスキー出版局, 2600円)皮肉的経営学というかエンジニア観 というか、けっこう親近観がある。ドグバードに。
当時の世 出張の帰り、横浜アリーナ辺りで、なにかのイベントがあったらしく、若者たちの(いや、私だって若いが) 群れに巻き込まれて「ひょっとすると、ぼくは生き方を間違ってるのかもしれない」 と思った。
当時の私 土日も出勤するし、平日は眠たくなるし、カレンダーは嘘だな、と思う。

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