[*]Appenndix of appointment

Date: Sat, 09 Jan 1999

当日の木曜日、そういう事態になったと言いふらしてたら、私が、なんだか、まいって休んだ金曜日に、何本かご意見メールを職場の人からいただいた。まことに勝手ながら、その一部を、編集して載せてみたりする。本文よりもデカいおまけである。


(イベント系のサークルみたいなもので)そのときは、2〜3回すっぽかしたら相手が無茶苦茶怒ってたので 仕方なく行った。

そうそう、さんざん、「論理的に」とか「常識で」とか言うくせに、こっちが反論したら、「それは非常識だ」「大人げない」とヒステリックに言ってましたね。ぼくの相手も。でも、冷静に考えると、ちっとも「仕方なく」ないんですわ。その気がないからすっぽかすのだし、断るのだから。相手にしてみれば、思わせぶりな態度を取っていたと言うのかもしれないけれど。

「すっぽかされる」ケースもあるのだろうか?と商談の場なのに、ついネタ探しのつもりで「あの、こういうの、すっぽかされることってあるんですか?」って聞いたら、はじめは「月1くらいですかね」とおだやかに話してるかと思ったら、「すっぽかすつもりだったんですか?そいうのは...」と、お説教モード入ってしまってまいりました。

約束を守らないのは確かに、社会通念上、非常識です。事前にお断りの意志を伝えた方がいいのでしょう(この手の商売の人が、「はい、そうですか」とあっさり聞くとは思えませんが)。しかし、一方的に怒られるのは、こっちに非があろうがなかろうが気が滅入ります。

そういや、ぼくの相手も「じゃぁ、断りきれなくて、とりあえず会ってみようと思ったんですか。失礼でしょう。そういうのは、だいたい、電話で断りきれないような人が、直接会って商談して断れると思いますか?ご購入の意志があるから、この場に来ている。違いますか?」というようなことを言ってたな。

注意1:「反論する」という行為がすでに相手の土俵の上です。


旅行関係で入会費は数十万で、年会費はいくらか忘れたが、いろんな施設も安く利用出来るとのこと。

それで、「一日あたりだと、ジュース1本くらいですよね?」とか、「月数千円くらいって、ふだん、何気なく使ってしまう程度の額ですよね?」と言うことがある。

注意2:「ですよね?」というのはアポイントメント商法の常套句で、このあと、「そうですね」と同意したと思われるセリフを言うと、「先ほど、何々とおっしゃいましたよね。」と相手の論理の展開の踏み台になる。いつも、自分の行為に論理的整合を求めてしまう人は、自分の意見の矛盾をつかれると、弱気モードに陥りやすいのだと思う。


PM1:00頃から延々PM6:00頃までビデオを見せられたり、最初は女の人(あまり好みではなかった)で、次に男の人に変わってと粘られたけど結局何も無しで帰って来ました。

ぼくは、まぁ開始時間が仕事の後だったので午後十時くらいだったってのもあります(なにせ、はじめに指定していたファミレスの営業終わってたものな)けれど、真夜中零時頃まで延々でした。ココの時には、テーブルの端っこに座らされて、出口側に座られて軟禁状態で話を聞かされた。当然、この時も、「故意に拘束」したのでは恐喝になるので、相手自身は「自分は単にお客様の隣に座っているだけ」のつもりなんだろう。

概して、男性に対しては若い女性。女性に対しては、若い男性が応対に出るケースが多いそうです。私のケースでは電話の時は女性でした。そのあとにその人の上司のような女性から職場に電話がかかってきて、実際のお話を聞くのは営業の男性だという話を聞いた時、「なんだ、さんざん、「実際にお話を聞いていただかないと電話では誤解されたままに終わってしまう」って言ってたのに、ご本人が来るわけじゃないんだ」って言ったら、「相手が女だから話だけでも聞いてみようと思ったんですか。失礼じゃないですか」と、またしても説教モードに入ってしまった。


まっ、取材と称して人間観察をする様な客観的な物の見かたが出来る人は、そうそうはまらないとは思いますが気を付けて下さい。

まぁその、わたくし的には観察ってのは極めて主観的行為であって、そこから他の人にも通じるように、編集した結果を、一般に「客観的」と呼んでいるに過ぎないのだろうと思ってますが。

次の日の精神状態は、私の人生でワーストランキングで入賞できるくらい、まいりました。「これは相手の手法だ」と思っても、かなりこたえてました。


逆に怪しい薬(肌がすべすべとか言って)売るってんのはどう?

相手がいると、つい「あ、ネタやらなきゃ」と思ってしまう悪い癖がある私なので、つい軽口を言ってましたが、「話を逸らさないでください」攻撃がくるだけでした。それに、「話が逸れている」にもかかわらず、相手の踏み台として利用できる情報なら、「さきほど、何々とおっしゃいましたよね」攻撃の武器にしようとするようだった。


基本的に会う事は避けた方がいいと思います。 1対1はまずあり得ませんので、用事をつけて逃げましょう。連絡先を述べていなかったらなおさら怪しいです。

幸い、1対1でした。最後に立ち去る時
(結局、強引に立ち上がって、コーヒー一杯だけど会計を済まして
「自分の分は払います」
「そんな、コーヒー一杯おごったんだからって、せこいことは言いませんよ。領収書もらってかえらないといけないんです。」
「ふ〜ん、そういう仕組みなんだ」
店を出た後、走って逃げたのである)
店の前で、「今、上司と電話つながってますから、話してください」と言ってた。なんで、あんたの上司と話す必要あるか。それに、そんな話聞いてたらますますヤバイ。

注意3:はっきり言って、「初手から断固拒否」が基本かつ確実です。電話の時点で話を聞いちゃいけません。「どうしてお断りになるんですか?」と聞かれても説明する必要はないです。私の場合、「興味ありません。お断りします。他を当たってください。」か、あるいは、「用事があったら、こちらから連絡差し上げますので、担当者のお名前とお電話番号を教えてください」というのをよく使います。

今回もこれを使って、一発目電話切ったら、速攻リダイヤルしてこられて、つい、説明モード入ってしまったのが、ケチのつきはじめでした。あんまりしつこいリダイヤルだと、「重大な業務妨害です。」と切るのが通常の手でしょう。「こっちから用事があったらかけるから連絡先とご担当のお名前教えて下さい」と言ったら、「みなさん、そうおっしゃいますけど、絶対掛けて下さらないんです。」と、かたくなな返答しかなかった。

会う約束をした時、初めて、電話係のとこの番号(フリーダイヤル。ま、おそらく、単に電話があるだけの連絡を商売にしてるとこのであって、実体はないのだろう。)と、営業の名刺は手に入れた。


ココ山岡との違いを相手に確認したらいかがですか?でも無駄かな。相手はプロなので対策済みかな。

とりあえず、相手は相手の土俵の上で、相手のシナリオの上にある限り無敵です。土俵に上がっても、相撲をとらず、プロレスや柔術や違う手を打つという手もありますが、相手の力士は強力です。がっぷり四つに組もうとするのは危険です。(よほどのディベートの名手の方なら大丈夫かもしれないけれど)

あんまり私に指輪を買う気がないもんだから、しまいには、「うち、絵もやってますから、絵を買っていただいてもいいんですよ」と言っていた。

それに、ココみたいに、いらなくなったら購入価格で引き取りますなんていう、どうみても虫のいい話はどこもしないでしょう。単に、「いずれ必ず入用になるものを、安くご提供させていただいてます」路線でしょう。


似たような経験をした事があります。その時は貝になる事しかできなかったでした。

今回の私の相手は、こっちの言葉尻から理論を展開して、こちらに「賛同の意」を示す言葉「そうですね」を言わせる技しか使ってこないタイプ(というか、恐喝だと訴えられるのを回避するためには客の指示だという言い訳を相手は用意しないといけないのだろう。)だったので、ぼくも基本的に貝。プラス相手の論理にない俺教の教義(要は、このHPに載せてるような屁理屈である)をポツリポツリと語るに止めました。


ブラックリストとか裁判とか脅しの言葉が出る人も相手によってはいますが、胸を張って「受けてやる」と答えてやりましょう。 別にその筋の業界にブラックリストに載っても どおってことないし(たぶん)、裁判は自分に非がないと思っている限り負けはしないでしょう。

合法的な手段による限りにおいて、こちらは無事だと思います。いちおう、相手も表向きは商社の営業ですからね。
だから、非合法な手段ってどんなのがあるのだろうと妄想してしまって、ちょっと恐かった。


またデートの相手が一人とは限らないです。最初の一人を撃退しても 後ろから上司の何がしですと言う次の刺客がいることはありがちです。

今回は、初手が、会社の紹介をしているというちょっと年が上そうな女性から電話。「今、必要ない」というような話をしたら、あっさり終わったが「また機会があったら」ってのを文字通りに解釈したらしく...
つぎに、自分ちの商売の論理はみっちり叩き込まれている脇道を許してくれない純粋真っ直ぐな若い女性から電話。延々お話を聞かせていただいた。まったく、就業時間中に俺なにやってんだか。
その次に、スケジューリング担当だという少し上の女性。この時点で、会うの止めようと言ったら、この人は「お客様のご指示で○○は馬鹿正直にお電話差し上げているのにそれをいいかげんにあしらってお断りになるのですか?非常識ですよ。」と私に説教くれた。どうやら先の○○さんという電話係の女性は社内的にも馬鹿であるらしい。
現場にはちょっと体格のいい若い男の人が、かっちょいいスーツにアタッシュを持って、でかい左ハンドルのワンボックス車に乗ってやってきた。
最後に電話で「謎の上司」が出てきたが相手してない。
ああ、現場が1対1で良かった。


こちらは客なのだから気が変わったと居直る事は許されるはず。嫌なものは嫌でOKで理由を言う必要も無いです。理由を聞かないと動けないやつはそのまま固まっていてもらいましょう。

「気が変わった」発言からは、相手は「矛盾してる」攻撃に出てきた。そのくせ、「自分は、ずっとお話を聞かせて、購入していただくまで一気に持っていくことはできる」と自分の営業力を誇っていた。なんだか手の内を明かすセールスな人だな。と思ったが、「それでは失礼だから、ご説明差し上げた上で、お客様にご判断いただいて購入するしないを決めていただきたいのです。理解していただけますね?」と確認の質問への前振りであった。

人の気持ちを変えることができると自分で豪語しておいて、俺が自分で「気が変わった」っていうのを認めないのだから、妙な話だ。


客に説教たれる奴は相手に立場を勘違いしていることを気づかせましょう。(たいてい気づいていても止めはしないけど) そんな仕事していて楽しい?悲しくない?と聞いて効くタイプと ギャクのりするタイプがいます。反撃は相手を見て。

「話を逸らさないで下さい」「あなたが、今、おっしゃろうとしていることがらは、先の論点とはなんら関係ありません。ずれています。」の一点張りでしたね。私の相手は。


最後の縁切り寺は消費者生活センタと内容証明郵便です。 クーリングOFFも使えると思います。

そうそう、内容証明は必須と聞きます(日付を明確化しないといけないので)。ものによって違うのかもしれませんが、クーリングオフ期間は契約日から起算されるので、物が届くのが遅れて、契約日からずいぶんたって来たりして、その時には期間を過ぎてるというケースもあるようです。だから、物が届くよりも先に契約の撤回を通知する必要がある時もあるようです。くわしくは、各地の消費者センターに聞くのがいいでしょう。



ぼくは、のんべんだらりと「そういう理解の仕方もあるでしょうね」というような反対の可能性を含めた返事しかできないので、「態度が真摯じゃない」とか「ご自分でおっしゃってることが矛盾してますよ。」「どうして、非を認めるというのなら、素直に「その通りです」って言えないんですか?」攻撃を受けた。

でも、人の心は矛盾をはらむものでしょう。所詮、善悪は相対的かつ確率的な評価でしょ。ディベートだけで話が済むほど、人は純粋に理性的な存在ではないでしょ。ディベートって要は相手に「自分が負けた」と認めさせる言いくるめ技術でしょ。

ふだんから、「ああ自分は非常識で、世間知らずでおとなげない」と思っているから、いまさらそこを説教されてもなぁ。と聞き流してたつもりでも、むちゃくちゃこたえました。

私は、人とおつきあいすることは、とても奇跡的なできごとであると思っている。さらに、結婚という手続きをとることや、一緒に暮らすことは、さらに奇跡的なことで、その上、相手が指輪を欲しいと思い、自分も買ってあげたいと思うのはさらに希なことと思っている。およそ、その確率が1億分の1だとしても、周りに1億人の人がいれば、日常茶飯事なこと、あるいは、必然的なことのように見えるのだと思う。

「給料の3ヶ月分」は「バレンタインデー」や「土用の丑の日」と同様、広告によって刷り込まれた概念である。

で、件の商法ですが、あぶないです。気をつけましょう。たぶん、「初手から断固拒否」が大人の所作なんだと思います。もっとも、本当に購入の意志があるのなら、とっとと約束して買うのも手です。そのあとの展開を考えると、おすすめできませんが。

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