タイトルが、いささか不謹慎な駄洒落で恐縮なんだけど、たぶん、笑えないけど、笑うしかないみたいな感じなんじゃないかと思う。私の実家森永の販売店なんである。


(む}Sodium oxycloride

Date: Fri, 14 Jul 2000

時は、雪印の食中毒事件を発端に、お客様のみなさんの神経がピリピリしてる時勢なのであるのに、森永の近畿工場が出荷してる製品の中に異臭や、ヘンな味のものが出たというのである。

12日深夜に、製造会社から、対象製品の回収の依頼の電話があったという。

不幸中の幸いと言おうか、私の実家は通常の配達は木曜日はお休み。パン屋さんとか、食堂とかの卸しや、集金業務をする日だった。

朝から何件か、不安がっているお客さんや、配達キャンセル申し込まれるお客さんとかいたそうだ。

ただでさえ、雪印問題で、お客さんが神経過敏になっている上、大阪、兵庫で学校や会社の食堂で雪印を入れていたところが森永に切り替わっている所もあって、にわかに増産していて、でも運送のキャパは増員してるわけではないからか、実家のお店に製品が入ってくるペースが遅くなっていたので、「どこか無理してんのとちがうの?」と心配していたという。

うちの店でも、会社や病院の食堂、学校などに入れている製品については、「問題が解決するまで停止」と通達されたらしい。

とりあえず、13日のうちに、保健所の見解では箱の消毒の時に消毒液が少し残留した可能性が高いということになった。工場長の会見では、製造課長が雪印問題を考えて、消毒液の濃度を独断でふだんより高くしたのが原因のようなことを言ってたらしい。うちの店に入ってきてた情報では、「乾燥の時間が足らなかったため」みたいな説明が始めにあったという。

次亜塩素酸ナトリウムと言われても、ピンとこない。H20と言われるより、水の方がまだわかる。黄色ブドウ球菌と言われても、製品が黄色っぽくなったり、ブドウ味になるわけではないんだろう。勉強不足で知らないが。

実家には7時過ぎに、製造会社から「ご迷惑をおかけしてます」と謝罪電話があったそうな。あんまし小声なので、うちの母は「あんた、蚊が鳴くような声で言っても聞こえん。も一度言ってみ」と半ば呆れながら怒ってツッコんだそうな。

得意先は多少減ったけど、大打撃ではないらしい。

雪印専売なお店では、店をたたむ所も出たと聞く。空から降ってきた災難みたいで、リストラというより、デストラなんではないか。私の実家が、そういう立場だったとしたら、私に何ができるか?考えるには、私の想像力が足らないのか、ちょっと困った。

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