[*]Engel's coefficient

Date: Sat, 25 Apr 1998

生活費に対する食費の占める割合をエンゲル係数と言ったりする。貧しくなると、その係数が高くなるのだそうだ。去年までは、買い物なんかしてもらったレシートを表計算ソフトに入力して家計簿というか小遣い帳というか、そういうものを付けていたので、その割合を計算できるかもと思ったら、会社で食べた分はレシートが存在しないので、ろくに記録していない。

レシートには日付や時刻まで書いてあるから、それらも一緒に記録しておくと何月何日に自分がどこで何をやっていたか、記憶の反芻がやり易くなる。また、もしも、何らかの事件に巻き込まれた場合のアリバイの確認も容易になるだろう。というたくらみがあったかどうかはよく知らないが、今年に入ってからは、ろくに記録しないうちに寝てしまって翌日を迎える日が増えたので、この記録は4か月ほどつけてない。幸い事件にも巻き込まれていない。

さて、私は、毎日三食しっかりと取っているが、朝昼晩ではなく、昼晩夜である。定期検診の問診表で「朝食を食べない」のところと、「体がだるい」をチェックすると「これは、朝食をちゃんと食べないからだわよ」と何の意表もつかない、別に、お医者さんでもなくても言いそうなことを言われる。

ついでに、体重の数値を見て「あら、去年よりすこし太っちゃったわねぇ」そんなこと、あんたに言われなくてもわかっとるっちゅうの。しかし、体がだるかったり、疲れてるのに体重は微増を続けているというのはどうも食生活のせいだと思われるので、ちょっと気にしてたりする。素人考えでも、夜にいっぱい食べるのはダイエットの大敵であろう。

でも、朝食抜きかつ、夜アルコール大量摂取に慣れてしまった体に、いきなり朝御飯を食べさせると、10割の確率で、その日いちにちはおなかピーピーになるのである。

今住んでいる寮では、去年までは賄いつきで、朝御飯があって、ちゃんと早起きして食べていた私である。その頃と今を比較して、体調はあまりかわらない気がしないでもないので、朝飯のせいでもないのかもしれない。

まぁ以前から汗っかきではあるのだが、体重が増えたせいか、この頃あたたかくなってきたせいか、電車に乗ると汗だくになる。それを避けるため、駆け込み乗車と、おしくらまんじゅうは自粛している。男の人はスーツを着てくれているけど、女の人はロングコートを押し入れにしまって、暑い日に車内冷房が効いてないと肌を出して乗り込んで来られる方もいらっしゃるので、私の汗だくの背中や腕が当たっては嫌な思いをされるに違いないと思って、そういうカッコいい女の人が乗ってない乗車口を選んで乗ったりする。

おっと、生活費にしめる食費の話だったはずだ。今のところ、寮住まいの私は、住居費は安い。分裂気質だから、服装は年中同じような格好でも平気だ。食事も、昼と晩は会社の食堂だからまだ安いはずだ。生活費にしめる衣食住の割合は低い。

エンゲル係数の低い私。「う〜ん。ブルジョアやねぇ」と思ったりするが、豪遊してる気もしない。しばしば妙な品物にひかれて無駄遣いしたり、読む暇もないのに本や雑誌を買ってみたり、CDやビデオにお金を使っているのが、どうやら衣食住よりも多いということである。プチブルの小金持ちは経済的には貧乏ではないが、時間的に貧乏である。時間の使い方が下手なのかもしれない。そういえば、昔から予定表を作るのにばかり時間がかかって、肝心の予定を消化する時間がなくなるのが常であった。

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当時の本 『スシとニンジャ』清水義範(講談社文庫, 544円)清水さんの作品だから笑かすのかと思ってたら、なんだかワクワクほほーと読んでしまった。異文化の交わる所。
当時の世 ダイエット用のゴムベルトはトカちゃんが外れてクニちゃんベルトになった。某保険会社のイメージキャラクタはHiromi GOが外れて菅野だけになった。
当時の私 夜の駅前で地ベタに座ってギターを抱えて尾崎を歌う男の子を何人か見た。その男の子の歌を聞きながら、「自分の詞で語れんのか?」と思った。それとも、君達の気持ちはすべて尾崎が代弁してくれているのか?

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