Date: Wed, 26 Nov 1997
てゆうかぁ。今時、コギャルって呼ばれるのも超むかつくよねぇ。つってもぉ、やっぱ人間外見? ってところもあると思うしぃ。コギャルごっこでもしてみよっかなぁってぇ思ったのぉ。
それでぇ、制服をgetしないと話になんないんだけどぉ。学校指定のお店に行っても売ってもらえるわけないしぃ。
でもぉ、ブルセラショップ? 行ったんじゃぁ、超怪しいしぃ。なんだかすげぇ高い値段が付いてるような気がするしぃ。(噂によると、数万〜十数万くらいはするらしい)
人から借りるにも、あたしと体型の近い女の子の知り合いはいないしぃ。あたしのDNA? XXじゃなくってぇXYらしいからぁ、体つきはまちがいなく男だしぃ。ほんとは歳が10くらい違うしぃ。
いわゆる貸衣装という手もあるかもしれないけど、その手の店がどこにあるのか知んないしぃ。
で、とりあえず東急ハンズに行ったのぉ。世のなか学祭・クリスマス・忘年会シーズンじゃん、サンタやトナカイの変身コスチュームと一緒に、いろんな衣装も売ってるわけ。
そしたらぁ、超カッコいいおねえさんの二人組みが「ピンクのナース」セットを見ながら? 言ってたのぉ。「うちらさぁ、こんなの買わなくても、本物あるもんねぇ。」どうもそのおねえさん達は本物の看護婦さんらしかったの。でも、どうでもいいんだけどぉ、ピンク色でも白衣って言うのかなぁ?
少ししたら、なんか「同期の奴の結婚披露宴に来ました」って感じの? うちらに言わせれば冴えない男の軍団が売り場に来たんだぁ。そいつらさぁ、モジモジ君? みたいなぁ「全身タイツ」の銀色の奴を揃いで? 買っていったんだぁ。あれ着て披露宴で踊られたらさぁ。超ツラいよねぇ。
それでぇ、あたしが探してた服なんだけどぉ、一応、セーラー服ものも何パターンかずつあったんだけどぉ、今回のテーマ? てゆうか、ねらい? てのがコギャルだから、それようの品物を探したの。そしたらぁ、2ヴァージョンくらいあって、
「イケてる女子高生」ってのと「今どきのコギャル」てのがあったのぉ。まったく、どっちもネーミングがダサダサだよねぇ。だいたいさぁ、今ごろ、花の髪飾りを付けてイケてると思ってる奴なんていねぇっつうの! でも「イケてる女子高生」セットの方は、茶髪でシャギーのヘアウイッグと、ベストと、髪飾りと、チェックのミニと、ルーズソックスのセットで、結構お買い得? って感じだったんだけどぉ、スカートが? なんか違うって感じでぇ、「今どきのコギャル」の方にしたわけ。
「今どきのコギャル」の方は、ベストと、ミニとルーズのセットで品数少ないから、クォリティー高いのかなぁって思ってたら、ベストが超ダサで、結局自前のセーターと組み合わせることにしたの。
で着てみたんだけどぉ、あたしって、かなり肩がしっかりしてるじゃん? それに顔おっきいし、骨盤の角度?
っていうか、脚のアラインメント? っていうか。それがどうしても男じゃん。だから、なんかイケてないっつうか。
「あたしってこの服いまいちきまんないんだけどぉ、制服だしぃ。仲間外れイヤだしぃ。」
って感じで無理して着てるコ? みたいな。なんかサイテーって感じ。
でもさぁ。今どきのコギャルってさぁ、制服だけでなくって、ソックスやコートやマフラーもおんなじ感じだし。ヘアスタイルもブリーチかけたストレートのロングが基本って感じだし。メイクや仕種まで同じような感じだから、まるで、量産品みたいだよねぇ。それでも結構細かいところで差別化してんのかもしんないけどぉ、腰の辺りにシリアル番号やバーコードが入ってんじゃないかなぁって、思うのよねぇ。
そうそう、こないださぁ、OB会みたいなのがあってぇ、新幹線で大阪まで行ったのね。そしたらぁ、新幹線、超混んでてぇ。京都まで座れなくって、だりぃなぁって思いながら立ってたのね。そしたらぁ、横で床にじかに座ってた3,4才くらいの女の子が、横に立ってるお母さんの裾を引っ張りながら言ったのぉ。
「ねぇ、おかあさん。このひと、おとこのこよねぇ」
そしたらぁ、そのお母さんが言ったの。
「もう、そんなに人のことジロジロ見ちゃダメでしょ。」
だって、でもさぁ、このくらいの年の子でも、髪を長くしてくくってるのは、女の子のファッションだって意識があるんだぁと思うと、ちょっと勉強になったかなぁって、思ったの。でも、OB会じゃぁオヤジな先輩たちに、「あ、落ち武者が来た」って言われたのぉ。内心、超ムカって感じなんだけど、愛想笑いしたけどね。
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当時の本 『男になるのだ 人は男に生まれるのではない』橋本治(ごま書房, 1100円)なにも家事に進出するのが男の自立ではない。まぁ、家事くらいはできるようになっとくんだけどね。自立ってのは一人前になることだ!
と橋本さんの男性論。タイトルはボーヴォアールさんの有名な言葉のパロディですね。
当時の世 雑誌や新聞などの記事によると、ルーズからハイソへのシフトが進行中らしいが、フィールド調査によるとまだルーズは優勢である。念のために記すがハイソってのは上流の「ハイソサエティー」の略なんかではなく「ハイソックス」の略である。
当時の私 『制服通りの午後』森伸之(東京書籍)によると、弛ませて履くクシュクシュソックスが流行りだしたのが'90。その後'92年にルーズ登場。'94年頃、伸ばせば6,70cmで、まるでニーソックスのようなスーパールーズが出たのだそうだ。風説によるとこのルーズの流行も寿命を迎えつつあるらしいので、生徒手帳の「ルーズ禁止」っていう項も意味不明になるに違いない。でも、大きなプレゼントを入れなきゃなんないから、クリスマスくらいまではルーズは無事かもしれない。と思う。