[*]How to get clean windows

Date: Mon, 22 Dec 1997

歳末である。大掃除は歳末の年中行事の一つである。12月21日の日曜日は、寮の部屋の大掃除の納期だったのである。締切りが近くならないとやらないのは、どうもぼくだけではないようで、この土日に掃除をしている人が多かった。そのせいで、この週末は寮の周りはクリーナー臭かった。

幼い頃、ホコリとタタミとブタクサ花粉のアレルギーのおぼっちゃまだったおいらに、掃除させんなよなと言うわけにもいかない。出来が悪いと退寮処分が待っている。

大掃除は年の瀬の行事であるからして、寮の近くのダイエーに行くと、掃除用品コーナーが設置されている。「掃除道具を買えば、掃除に対するやる気もでるかもしれない」と思ったので、ハンディモップを買ったのは、たしか2週間くらい前である。

電気屋さんなんかに行っても、掃除用品フェアが開催されていたりする。そこで、毎度おなじみ私のモノ心を刺激した商品があった。網戸ふきアミピカ (松下電工, 型名EH481)である。姉妹品に、窓ふき ウラピカ(同EH480)がある。型名が若いので、おそらく、ウラピカが姉でアミピカが妹であろう。

拭き取りマットの着いた二枚の板状の部品が、強力磁石でくっついて網戸をサンドイッチして掃除をするのである。窓の外側になる部品には、自分の手首とつなぐストラップがついている。

松下電工の製品だけど、別に電気的な仕掛けは入ってないようだ。使い方もかんたん

  1. 本体およびクリーナー部の拭き取りマットに水を含ませます。
  2. 落下防止ヒモをつけます。
  3. 室外側のクリーナー部を網戸の外側にあて、本体を内側から合わせます。
  4. ゆっくり左右に動かしながら、上から下へ拭いていきます。
  5. 室外側のクリーナー部を持ってから、本体を引き離します。

パッケージの写真なんかを見ると、これでもか!と言わんばかりに汚れた網戸がアミピカが通過するときれいになってるではありませんか。ま、こういうのは洗剤の新製品が出ると、なぜか従来品で洗ったものが黄ばんで、新製品で洗うと真っ白になるようなものだろう。剃刀のCMでシェ−ビングフォームをつける前に、入念にあらかじめ剃られているようなもんだ。

別に電化製品とは思えないけどNationalのこの製品。現物を見て目を見張ったのはせまい余白に所狭しと貼られた警告ラベルでした。

まず、本体側に、
危険 事故や体調異常のおそれあり

警告 破損や部品落下によるケガの恐れあり

注意 網戸破損やケガの恐れあり

   他の器具を破損(故障)させる恐れあり

さらに、室外側クリーナー部にも同様の注意書き
危険 事故や体調異常のおそれあり

警告 部品落下によるケガの恐れあり ・

注意 他の器具を破損(故障)させる恐れあり

もう一つ、落下防止ヒモのバンド付近にも
警告 ケガの恐れあり

保管しろと言われた専用ケースにも
警告 ケガの恐れあり

注意 他の器具を破損(故障)させる恐れあり

   *ケース内には本体・(室外)クリーナー部・落下防止バンド・ひも以外は入れない

   クリーナー部を鉄板など金属部に落とさない

こんなちゃちな(いや、アイデアを最初に思いついた人はスゴイと思うが)ものに所狭しと貼られたラベルにうんざりする。いわゆるPL法対策なのだろう。大学の時の検査工学の先生の「おまえらみたいなどうしようもない子供作りやがって、おまえらの両親をPL法で訴えるぞ!」というネタを思い出した。

おかげさまで、ピカピカとまではいかなかったけど、管理人さんのチェックをクリアしました。でもこれに5000円近く払ったのは割高な気がしないでもない。

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当時の本 『天才 柳沢教授の生活 11』山下和美(モーニングKC, 457円)道路交通法を遵守し、自由経済の法則に忠実な柳沢教授は感情は豊かだけど表現が少ない。しかし愉快である。第103話「夫婦の音色」がこの巻では好き。
当時の世 ポケモンを見た人が痙攣発作を起こして入院
当時の私 やっと、部屋の掃除を終えた。しかし、整頓と整理は両立しないと思う。少々散らかっていても、自分の中ではけっこう整理されてたりする。

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