(む}Book shelves

Date:Mon, 16 Oct 2000

このところ、私は部屋の領域確保に苦心している。いや、苦しんではいない。マイブームで凝っている。あ、こうすれば広くなるや。みたいな感じで楽しみであったりする。

そんなこんなで、フローリング調シートが見えるエリアが広がってきて、けもの道が、人の部屋って感じになってきた。いよいよ、クイックルワイパーのパチもんの出番である。ま、床そのものもフローリングのパチもんだから良かろう。

けものと言えば、動物占いだと、私はライオンであるらしい。ライオンさんは、「掃除が苦手で部屋が汚い。けれど、どんな環境でも気持ち良く寝られる」らしい。私の部屋は散らかってるが、汚くはない、と思う。髪の毛一本、綿埃一つも許せない人とか、整理整頓が行き届いてないと気が済まない人から見ると、汚いのかもしれない。

ライオンさんな私は、CD屋さんでスマップの『らいおんハート』を手に入れた。しかし、なんで平仮名で「らいおん」なんだろう。ネット上で(はぁと)とかハートマークを使う人がいるのは知っているが、なんで、ハートは片仮名なんだろう。そのCDのCMでも流れていたが、

lion-heart・・・ a courageous person.(especially as a sobriquet of Richard I of England)

この曲、剛くん主演のドラマ『フードファイト』の主題歌に使われてた。で、ペットの九官鳥の声を木村くんが当ててたんでしたね。最終回、見たけど、なんか、ラストの感じが、あしたのジョーみたいでした。

その昔、まだSMAPが、まだ結成まもない頃だと思われるが、私の実家のお店の取扱商品の中に「SMAP」という製品名のスポーツ飲料風の清涼飲料水があって、先物買いに忙しい近所の中学生女子生徒が、ポスターをねだりに来たことがあったなぁ。彼女は今でもSMAPファンなんだろうか。

毎度のように脱線している。

今年から、成人の日と、体育の日は、1月と10月の第二月曜日となった。だから今年は、10/9(月)が休みだったのである。10月10日は、目の愛護デーであることには変わりない。なんだか最近、左目の視力が特に落ちてる気がする。眼鏡を作ろうかと思ったが、キレイな人がクッキリ見えて、ドキドキしたら困るので、ぼんやりとした視界で暮らすことにした。

世の中には、月曜病とか、Manic Mondayとか、日常業務が始まる週の初めにブルーになる人もいると聞く。青好きな私としては、ネガなイメージでブルーを捉えるのはなんだ。幸いなことに、私はまだ、そういう事態には陥らない。が、土日も働いたら月曜病にもなるわけがない。最近は、意識的に、土日に出るのは避けるようにしているが、ダイエット開始して以来、なんだか、週末が大変長く感じる。酒を飲まないと夜も長い気がする。夜の長さに耐えかねて、つい酒を飲んでしまうからか、このところ、減量のペースが落ちている。

体育の日の辺りは、学校や幼稚園の運動会なんかがあって、せっかくの休日に運動してお父さん、お母さんがお疲れになるので、月曜日を意図的に休みにしようってのが政策なのかもしれない(じゃぁ、成人の日はなんやねん。と言われると、地方から、どこかに就職している成人に、日曜日に帰省してもらって、地元の成人式をしてしまって、月曜日はお休みって寸法だと思われる)。でも、世の中には飛び石連休好きな方もいたりして、「月曜頑張れば、火曜日は休みだ。」と効率が上がったりする人もいるし、「完全」週休二日制のために、月曜が休みだったりすると、土曜とか日曜が出勤になる人もいる。変なの。

そんなこんなで、新体育の日(って書くと、なんか新体操みたいだ)は、近所のスーパーで買ってきた組み立て式の本棚を作った。月曜大工である。大工と言っても、ドライバーで木ネジを締めつけただけだけど。組み上げた棚に本を納めながら、背表紙を眺めつつ、内容を反芻し、関連事項や贔屓の著者別に並べ替えたりしてると、少し幸せ。やっぱり、本は、本用の奥行きの棚にしないと、普通のラックやカラーボックスでは二重置きになってしまって、背表紙が見えないのはよろしくない。

でも、あんまり部屋は広くならない。それもそのはずで、今までは、段ボール箱利用の本棚が、本物の本棚になっただけなんだから、それこそ、先程の奥行きの分しか広くならない。宅急便や、ゆうパックの小さめの箱だと、単行本なんかは丁度よく納まる。唯一の収納の中も、そういう小さい箱が結構詰まっている。

本屋で平積みは、売れ筋あるいは、本屋お勧めの品物だが、自室に平積みは、単に収納から溢れた品物である。そう、多くは再読さえしない。でも。背表紙を眺めるだけでも再読になるのだと、ぼくは思う。ちゃんと頭に入っているのなら、別に捨ててしまっても構わない。いや、頭に入っていても、その知識がどれくらい日常で役に立つかというと謎だ。

この頃、頭の中に「捨てちゃえ、捨てちゃえ」という指令が、頻繁に来るので、だいぶん雑誌を処分した。つい、実家に放置してきた雑誌類についても、「あ、あれ、捨てちゃおう」と思ったりする。たぶん、「勝手に捨てたら、あんた怒るし。」と母が捨てずに置いているはずだ。

地震のトラウマだろうか。ぼくの部屋には腰の高さを超える棚がない。せめて目の高さくらいまで有効利用しないとなぁ、なんて思う。あ、そうか、せめて、寝室と倉庫が分かれるように、二部屋あるようにしたらいいのか。いや、それでは、背表紙眺められないんだよな。結局、私は、一国一部屋の秘密基地の主のレベルからなにも進歩してないのだ。

いつも、ぼくの世間は、コンビニとファーストフードと、電器屋と本屋しかないのに、家具屋に赴く。しかし、家具屋はなんであんなに贅沢に空間を使うのだろう。ぼくの部屋に、この家具が入ったら、ずいぶん圧迫感があるのじゃないかと心配になる。モデルルームみたく、実際の部屋の広さに即した展示方法をしないものなのかな、と思う。

近くにいた若い夫婦らしき二人連れの、夫らしき人が、ぼくが目をつけた本棚を眺めている。嫁らしき人が「あなた、そんな本棚買っちゃったら、大変なことになるわよ。」

そうか、なんだか知らないけれど、大変なことになるのか。ほとんど買うつもりだった私は、事前にキャッシュディスペンサーに立ち寄って、約3万円下ろしていたのだが、「そうだよなぁ。3万もあったら、1500円の本20冊は買えるものなぁ。」なんか、大変な事態を避けるために購入を控えた。無事に自室に帰った私を待っているのは、大変な事態の平積みの蔵書だった。

---MURAKAMI-TAKESHI-IN-THOSE-DAYS------------------------------------
当時の本 『謎の解剖学者ヴェサリウス』坂井建雄(ちくまプリマーブックス,1200円+税)私は、私の身体の中の内臓の納まりを、知識としてしか知らない。
当時の世 長野の知事選は、田中康夫氏が当選らしい。
当時の私 家具屋の他に、スーパーとか、100円ショップとかも、私の世間に加わった。

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