ClockwiseDate: Mon, 16 Mar 2005
こないだ、液晶の表示がおかしくなっていた電波時計の表示が直った。機械に自然治癒の機能はないと思われる(将来的にはあるかもしれないが、それでは、製品寿命が延びてしまうのでメーカーさんは困るかもしれない。買い替えるのが先になるからだ。いや、壊れて文句いわれることが減って助かるかもしれない)ので、おそらく、毎日のように起床の時にたたかれて、どこか接触不良だったところが直ったのだろう。 表示がおかしかろうが、確かに時を刻み、しかるべき時間に鳴ってくれるので、修理にも出さずに(この手の製品は、修理するより買い換えた方が安いことがままある。)、そのまま使っていたのである。 叩いて直るのは昔のテレビである。最近のテレビがどうかは、私の部屋にはテレビがなく、テレビ番組を見るときはUSB経由のテレビチューナーを使うから、最近の事情は知らないのである。一応、NHKの受信料は払っている。 実家にかつてあったテレビ、たしか、買うと干支の置物がもらえる特典つきだった。でもって、たしか馬のブロンズ像が、うちにあったような記憶があるので、午年にかったに違いない。昭和53年(1978)年のお買い上げか。 いや、買ってないかもしれない。なにせ、我が家は、牛乳屋を営んでいて得意先の電器屋さんの牛乳代の請求額がたまると、うちになにか電器製品が増えていたからである。どうやら物々交換で実家は経営されていたらしいのである。 どうしてテレビは叩いて直るのか。理論はなぞであるが、叩き続けたその結果、そのテレビはついに、ボンっという音と、きな臭いにおいと、少々の煙を残して昇天した記憶がある。今でも電化製品がおかしくなると叩く人はたくさんいると思われるが、それはご老体に鞭打つのか、子供を折檻するようなもので、おとなしく、販売店かサポートに連絡する方がよいと思われる。 最近は液晶やプラズマに押されて、ブラウン管はレッドブックに記載されようという勢いであるが、こうなると、真空管はマニアさんのアンプにしか生き残れないのだろうか。いや、私はオーディオ関係には疎いのでよく知らない。 叩くと言うと、ポケットの中にビスケットが一つ。ポケットをたたたくとビスケットが二つ…叩いてみるたび、ビスケットは増える…そんな不思議なポケットが欲しい。か?と思ったが、幼いぼくは、ポケットの中にビスケットを入れて叩くと、確かに数は増えるが、中で粉みじんになることを知っていた。 ポケットならドラえもんのポケットがいいや。とも思ったが、ドラえもんも、その道具「バイバイン」という、5分後に、それを、ふりかけたものが倍に増える道具を出して、まぁ、質量保存の法則は無視してるが、エントロピー増大の法則は加速して、増え続ける饅頭に往生していた記憶がある(オチは忘れた)。あぁ饅頭こわい。 直したいなんて思うのは、壊れるからである。ぼくの大好きなクラリネットは、パパからもらって大事にしていたのに、しまいには、ドとレとミとファとソとラとシの音がでなくなるのである。全部出えへんやんけ。彼は早めにパパに真実を打ち明けて相談するべきであったのだ。そして、 そう、話題は電波時計であった。買って以来、私の生活から「時計を合わせる」という行為がなくなった。部屋に何個もたしかに時計はあるが、パソコンはインターネット経由で勝手に時刻合わせるし、HDDレコーダーのCoCoon君はNHKの時報だかに合わせて自己調整してくれる。DVDやHDレコーダーの登場で、枕元にある、最近すっかり、ご隠居のビデオの時計だけが、着実に遅れ続け、いまでは約20分の遅れがある。そして、私は、せっかく電波時計が正確な時刻を刻んでくれているのに、ビデオのLED表示の遅れた時刻に差分を計算して、まだ寝れるな。などと独り言ちているのである。 おじいさんと一緒にチクタクチクタク。今はもう動かないその時計。壊れてるやないかぁ。でも叩いてはならぬ。 カシオ計算機 wave ceptor メーカー希望小売価格3,500円 購入価格2,480円
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