(む}Neoteny

Date: Mon, 15 Jan 2002

買い物しようと町まで出掛けたら、財布を忘れて不愉快なMucciさんです。
他に、仕事をしようと会社まで出掛けたらIDカード忘れてセキュリティ解除できなかったり、散歩をしようと路上に出掛けたらデジカメを忘れてたりします。このままでは、小さな用事を済まそうとトイレに行ってズボンのチャックを下ろし忘れたりしないか。よしんば無事用事は済ませても閉め忘れて、「社会の窓(死語)全開」にならないか、心配です。

この頃、夢とうつつの境目が弱ってしまって、寝坊がちの私です。うつつというのは「現実」という意味らしいですが、なんだか「うつらうつら」と字面が似てて何です。夜寝る時に、なんだか夢の中のような、現実の布団の上のような、夢うつつオーバーラップしてる時間がなんだか長いです。朝、起きる時も、なんだか起きて出勤してるかと思ったら、それも夢の中で。こんどこそ起きたかと思ったら、これも夢の中で、夢が入れ子構造になっています。

あんまり自信がありませんが、たぶん、昼間の私は夢遊病ではないと思います。で、フラフラ歩いていると、なんだか振り袖姿の女の人がたくさんいるわけです。どうやら夢ではないようです。世間では成人式なのでした。

そこで、はたと気づくと、
「あ、俺、ひょっとして、今年の新成人と、干支が一回り違って同じなのじゃないの?」
「っていうか、干支一回りって、12年やん。小学校二回りするで。」
「この頃、グラビアアイドルな子ら、1980年台生まれに、ほぼ完全にシフトしてるよな。」
「って言ってる場合か」

Asahi.comの記事によると、、、

自分が大人だと思わない…76% 新成人の意識調査

大人の自覚のない新成人が8割弱。結婚情報サービス「オーエムエムジー」が新成人を対象にした調査でこんな結果がでた。理由としては「経済的に自立していない」が9割を占めた。14日は「成人の日」。

新成人を対象にインターネットでアンケートを実施、首都圏と阪神圏の男女200人ずつ合計400人から回答を得た。

「自分を大人だと思うか」の質問に、「思っていない」と答えたのは全体の76%で、男性(68%)より女性(83%)の方が多かった。

理由としては、対象者の9割が学生であることから、経済的理由がトップで89%。以下、「精神的に自立していない」(57%)、「世間を知らない」(48%)と続くが、「大人になりたくない」も16%いた。

「実際に自分は何歳で大人になれるか」聞くと、男性は「20歳」が最も多く21%だったが、女性は「22歳」と「25歳」が19%で最も多かった。平均は23.5歳だった。同様に「結婚」は27.5歳、「子どもを持つ」は28.6歳が平均だった。 「結婚後は親に経済的援助をしてほしくない」と答えたのは90%。「結婚できないのではないか、と思う」は66%だった。

へぇ、子供のくせに27歳で結婚して28歳で子供持つって、なんだか人生設計してるんだ。先行き不安感は不安だけど、みんな手帳に予定書き過ぎなんじゃないの?先行きはわかんないから未来っていうんだよ。っていう私は今さら、「あ、手帳使おうかな。」なんて思っているが、まずは時計とカレンダーが先のような気もする。アンケートとしては、都心部のデータしかないのがなんだね。「結婚後は親に経済的援助をしてほしくない」と言ってるけど、全面的に依存ってのでなくて、援助してもらえるのなら、それは受け入れる方が大人じゃないかなぁ。いや、親に余裕があるのなら、だけどね。「結婚できないのではないか」。。んん、結婚ってしなきゃならないもんじゃなくなってると思うし、少なくとも、現代の日本の都心だと、結婚するというのは、大きな法的な指きりげんまんなのじゃないか?という気がしないでもない。子供がいるなら別だけど、そうでない夫婦の人の場合は特にそんな気がする。ま、それを受け入れるのも大人か?

いろいろグレてた人が、「いつまでもガキみたいなことやってらんねぇっすからね。」と「二十歳になったらタバコをやめます」みたいなことを言っているのを聞くと、「お、大人やねぇ」と思う。けど、「ずるいねぇ」と思う。しまった、ちゃんと未成年でグレておくんだった。はしかとか風疹とかは子供のうちにやっておいた方がいい。ってそういう問題ではない。

私は大人というのは、本人の自覚の問題ではないのではないかと思う。周りがその人を大人扱いするかどうかの問題なのではないかと思う。どうしても成人式を迎えた人の多くが、自分が子供であることの理由に、経済的自立を上げるのならば、彼らが就職する時に成人式をやってあげればいいのじゃないか。彼らの親目標の28歳前後にもアンケート取りなはれ。相手はちゃんとおーえむえむじーで見つけてあげてね。

一応、経済的に自立してるつもりの私ですが、大人かなぁ。実家にお金入れたりすると大人なのかなぁ。実印作ったら大人かなぁ。他人の保証人になれたら大人かなぁ。結婚したら大人かなぁ。子供が出来たら大人かなぁ。

年末やってきた保険の外交員のおばさんが、「あなたも、そろそろ身を固める歳だし、親御さんも心配されてるわよ。いずれ子供持つんだろうしそうすれば、親のありがたみもわかるわよ。」なんて言うので、ふ〜ん、子供持たないと、親のありがたみわかんないんだ。じゃ、俺、親のありがたみわかんないって、あんた決めつけてんだ。でも、この理屈、子供の頃の、「分かったようなこというなよ!」ってのと少し似てる。子供みたいだ。

年末年始、実家に帰ったら、
母が、「今年は、お嫁さん探すし」なんて言っていたが、どうやらよその息子が結婚したのや、母親に対してやさしいのがうらやましいらしい。50も半ばを過ぎて、無いものねだりをすんなよ。あんたは大人か?と聞きたくなった。いや、もっと欲しいものあるのに、懸命に我慢してるのかもしれないなぁ。我慢できるのが大人なのかな。なんてな。が、今の私が存在するのは幸か不幸かあなたのおかげであって、ありがたいと思うためには私には幸せになる義務ある。幸せってなんだっけ。

「このまま大人になったらどうしよう。」
子供の悩みを抱えたままで。心配は取り越し苦労で。そのまんまで大人になったりしないわけで。子供が子供のままでいられるわけないわけで。大人びた子供は、小憎らしくてもまだ可愛げがあるかもしれないが、子供みたいな大人は見苦しい。
「このまま老人になったらどうしよう。」途中で精神論が身体論に置き換わる。

晩に、コンビニの帰りに見知らぬお子ちゃまが、こっちに向かって「おじちゃん、バイバぁ〜イ」と叫んでいる。むやみに手を振る相手は電車だけにしなさい。っと思ったら、彼のおじさんらしき人が、自転車に乗って私の横をすり抜ける。

でも、たぶん、小学生のぼくが、今のぼくを見たら、おっちゃんと思うに違いない。
ツヤツヤした小学生の通学の群れに逆らうようにして、駅まで歩いて通勤する。児童諸君、私は大人なので、出勤途中にコンビニで買い食いして朝飯を取るのだ。まいったか。まいらないのは言うまでもない。というか小学生の彼は店長にタメ口だ。
ところで、君ら、月にいくら小遣いもろてんの?お年玉はいくら貰った?一口いくら?君ら、経済的にどうよ?

---MURAKAMI-TAKESHI-IN-THOSE-DAYS------------------------------------
当時の本 『定本物語消費論』大塚英志(角川文庫,本体619円(税別))消費者自らが裏に秘められた物語を想像、創造することで、「世界観」のようなものつまり「物語」が作り出されていた。日本という世界はオタク化したか。だれもが作者となった世界。
当時の世 稲垣吾郎TV復帰。
当時の私 なんだか、すごく疲れやすい。別にネタとは関係ないけど、"Free Adult material"と書かれたダイレクトE-mail届きました。ん?自由な大人の素?、いえいえ、無料のエッチな画像のことらしいです。

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みんなに笑われてる〜。小犬にも笑われてる〜。ル〜ル ルルっル〜 今日も能天気ぃ〜
ネオテニー説 人類は他の類人猿に比べて、幼形のまま生まれることにより、生後の可塑性の可能性を高めたことによって、高度な文明を産み出したという説がある。だとすると、成人が幼くなるのは、幸か不幸か、その傾向が強まっているというわけで、、、ここでは個体の成長と、種の成長がリンクするのか、謎の実験が実施されていて、でも、一個人としては、種としての人類の今後よりも、目先の仕事の進捗の方が気にかかるわけで、でも、その仕事に一所懸命にならず。「ま、いちいち、命懸けてたら、命足らんもんね」なんて屁理屈いってるダメぶりである。