[*]Stapleless stapler

1997/07/14 (Mon)

紙をホッチキスでバチッと止める。昔、勢い余って自分の指まで止めてしまった人の話を聞いたが、何故かこの手の話を聴くと、自分に刺さった訳でもないのに寒けがする。この手の話にイタイけど共感したい人は『愛のさかあがり』とり・みき(ちくま文庫 上下巻)の「イタイはなし」シリーズを読むと良い。

ホッチキスという名前はなんとなくおかしくて、ホッチキスで止める行為を擬態語化したのではなかろうかと思っていた時期もあった。ってのは、ぼくだけか? ホッと紙を挿んで、チキッと閉じるのである。場合によっては「ホッチキスる」とサ変動詞化するのも有効かもしれない。

そこで、ちらっと調べてみたら、発明者のHotchikiss氏の名前にちなむ商標名であるらしい。商標名だということは、丸RだかTMだかの表示が必要なのであろうかと思ったりするが、多分、これもウォークマンや宅急便みたいに一般名詞化した言葉の一つなのだろう。

で、やっと本題なのであるが、「針のいらないステープラー paperlok」である。自動車のブレーキ液中に気泡が発生してブレーキが効かなくなるベーパーロック現象と響きは似ているが全く関係はない。

1.綴じたい用紙の角を折り曲げます。
2.ペ−パーロックに挟み、しっかりと押して下さい。
3.ペ−パ−ロックから用紙を外して、折り曲げた部分を開くと綴じてあります。

第3項の「開くと」と「綴じてあります。」の間につい「あ〜ら不思議。」と書き込みたくなるから、あ〜ら不思議です。でもまぁ、要は、紙の一部を細い短冊状に切り、それを綴じたい紙全体に回り込ませることによってとめてるわけです。穴を開けてこよりで止めるようなものと思えばいいでしょう。もっとも、こよりほど頑丈ではありませんが。

仕事上、ホッチキスでとめてある書類を再びばらして、コピーを取った上で、再びホッチキスでとめるという作業の頻度は高いので、この道具はそんな時まったく無力になるのであります。

ホッチキスの針のついた紙はなぜか職場のゴミの仕分けでは、「紙ゴミ」扱いになったりします。あの針だけまめに分別して安易にゴミ箱や袋に捨てられたら、そこにホッチキスの針があるなんて知らずに手を入れた人に刺さるかもしれません。怖い怖い。

パッケージを見ると、なにやら、イギリスとヨーロッパとアメリカとカナダで特許持ってるよというような表示があります。はたして、この商品が近頃流行りのエコライフに有用かどうかは謎なのですが、1200円しました。もう少し貫通能力の強いひとまわり大きい商品もあります。が、ちょっと割高な買い物だったかもしれないと思うのであります。

Paperlok ・・・\1200・・・imported by Sunstar

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