[*]IC RECORDER ICD-50 is a SONY.

Date: Tue, 25 Mar 1997

今回のアイテムは IC RECORDER ICD-50 です。

前にMDレコーダーの話をした時に、録音時はディスクのアクセスの方が、メモリーのアクセスよりも遅いから、音飛びガードメモリーの恩恵に預かれないので、機動性がちょっと欠ける。というような話をしたが、この装置はそのものずばりメモリーに記録するのである。振動にも強いぞ!!

音質はさすがに誇るほどではないが、別に音楽を取るのじゃなくボイスメモとして使いたい私としてはすごくよい。しかしまぁ、ぼくの部屋の電話の留守電も応答メッセージはICメモリーに録音するのだが、それはせいぜい15秒であるのに対し、この装置は標準(SP)モードで8分、LPモードだとなんと16分も録音出来てしまうのである。スゴイ。

手のひらサイズで丸っこいので、ちょっと流行りのたまごっち的である。たしかに、ぼくの思いつきを録音してる分には妄想が中で育ってると言ってもよいかもしんない。でもね。町中で携帯電話使ってる人を見て「相手が目の前にいないから独り言みたいや」と笑っておいて、かくいう自分が町中で正真正銘の独り言を卵形の機械に囁いているのは洒落にならんくらいに恥ずかしいのである。

さらにトホホなのが、その録音した自分の声をあとで聞く時である。みなさんご存じかと思うが、自分で聞く自分の声は通常は頭蓋骨の振動や共鳴の影響で若干違っているのである。だから、空気伝達のみの「他人が聞いている自分の声」を「他人ならぬ自分」が聞くというのはかなりトホホなのである。思わず機械相手に「さみしいね」と呟いてしまう。

ということで、この頃は、自分の思いつきはなるべく従来通りメモ帳に記すことにして、もっぱら、他人様の面白い会話の断片や、建物の中の業務連絡や車内放送のおかしなのをサンプリングして遊んでます。

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当時の本 『パンダのan・an』小泉今日子(マガジンハウス, 1236円)「午後の紅茶」の車内広告を見てインプリンティングされた僕は、つい、キョンキョンのCDと一緒にこの本を買ってしまったのだ。装丁が面白い(カバーをはずすとパンダがフクロウになんの)インスタントカメラも欲しくなってきた。
当時の世 春やね。
当時の私 It's a SONYシリーズはこれにて落着。でも、最近、ソニーのCYBER SHOTとかいうデジカメが欲しいと思っている。

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[*]Data Discman is a SONY.

Date: Tue, 18 Mar 1997

電子ブックプレイヤー DD-75です。DATA Discmanともいいます。

電子ブックプレイヤーにはバンドルされるソフトによって、様々なモデルがあるのですが、ぼくが持っているのは『広辞苑&英和・和英研究社中辞典』モデルです。

添付されている英和中辞典はちょっとひ弱なので、普段は『リーダーズ英和辞典』の電子ブック版をいれてます。

なかなかこの装置は軽量なので、『リーダーズ』の紙版よりは軽いのですが、電気機器なだけに電源が必要ですから、乾電池を入れると何だか急に重くなった気がします。ACアダプターで運用するにしても、結構かさばるし、重量アップになります。

この頃はいくらか厚さのうすい機種も出てるらしいですけど、ぼくの持っているのはちょっとふっくらしていて、最近の薄型ノートPCの方が薄かったりします。

電子ブックの新品はどうもキャディーケースとシャッターとの滑りが悪く、ちょっと装置の中に入れづらいです。これはキャディの材質なり構造の問題であって、装置の問題ではありません。

現在、会社では机の上のパソコンに電子ブックリーダーのソフトをインストールしたので、電子ブックをキャディーから出してCD-ROMドライブに入れて使ってます。電子ブックの中身って実はCD-singleだったのね。

ってことで、現在、DD-75は自室で何か書く(打つ)時に、オアポケ3の横で画面を開いて、「マルチウインドウやね」と一人言ちに浸っております。でも電子ブックを入れ換えるのがわずらわしくて、結局、その横に普通の辞書を開いてたりします。

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[*]DATA EATA is a SONY

Date: Wed, 12 Mar 97

ここで取り上げるのは、DATA EATAです。個人用の電子ファイリングシステムです。

私、雑誌や新聞を見ていて、「こりゃおもろい」とか「なんじゃこりゃ」と思った記事は取っておくことにしているのですが、ずっとそんなことをしてると、結構、古新聞古雑誌が溜まってきて、さながら自室が廃品回収業になってしまいます。ついでに、やたらと本を買うので、古本屋も同時に開業したみたいになります。

1冊あるいは記事1枚ずつは軽いものですが、紙というものは束になると、予想以上に重く、整理の為に大きめのダンボール箱に入れると、こりゃ持てんという重さになります。

そこで、電子ファイリングシステムに登場していただいたわけです。どれどれとこの装置を購入してちょっと遊んでました。広告通りスキャン速度は満足のいく速さでした。しかし、いかんせん、記録用のMD-DATAのアクセスが大変のろく、ちょっとフラストレーションたまりがち、画面上のユーザインタフェイスもまだ洗練されてない感じ。静かな部屋で使うにはどうも作動音が大きくて気になる。

ちょっとボリュームのある装置ですが、これだけのデータ量をバインダやスクラップブックで作ればもっと大きく重いものになることを思えば、まずまずの大きさだと思いました。でも、ジャストA4以下の紙は専用のホルダーを使わないとスキャンできないし、A4より大きいのはお手上げなので、新聞の全一面広告のおもしろいのとかはダメなのでした。

で、ちょっとここで致命的なことが起こりました。付属のペンが効かなくなったのです。いわゆる感圧式ではないので、その辺りに転がってるペンで代用するわけにもいかない。電気屋に行くとザウルス用のペンは売ってるけど、さすがに、データイータ用のペンは売ってない。こんな小さな部品の不調で全ての作業が止まりました。ぼくは現代機械文明の弱点の縮図を見た思いがしました。

つうことで、今はこの装置、ぼくの部屋にはありません。電気屋さんに返品お願いしてしまいました。

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[*] A toy for ADULT

Date: Thu, 16 Jan 1997

わたくし、スキーにも行かんのに、新しいゴーグルを買いました。

といってもスキー用でなくて、ソニーのグラストロンというゴーグル型の液晶ディスプレイなんですけどね。

喜び勇んでビデオに接続して、おもむろに頭からかぶり、インナーヘッドホンをして、電源を入れるわけです。

すると、

眼前にブルーの画面が広がって、使用前の注意書きが表示されてるのであった。うむ、カタログスペックでは約2メートル先に52型の画面があるように見えるとあります。いかんせん、わたしはそんな広い部屋で、そんなにでかいテレビを抱えて暮らしたことないので、その対比はよくわかりませんが、距離の方は「約」がついてんのになんで画面サイズはきっかり52インチやねん、と思いました。わたしの人生経験上なじみの1メートル先の14インチよりはいいのはわかります。

大画面テレビを近くでみるのと同様に、いくらか画素の大きさが気になってしまいます。それに画面のクッキリ度はブラウン管にはかないません。

おそらく、これを装着している姿は端から見ると結構間抜けです。しかし、この自閉的な装置はなかなか映像や音に集中しやすく、臨場感アップに繋がってよいです。

この装置、シースルーモードというのがあって、視野の中で画面の外、つまり枠にあたる部分からうっすらと向こう側が見えたりします。なんだか空間にスクリーンが浮かんでいるようでサイバーでいいっス。

再三にわたる警告画面と視野調整の画面を確認ボタンを押してクリアすると、う〜ん、プライベートシアターやね。えい、ついでに部屋の電気も消してまえって感じで、映画のソフトを再生する俺。

一本映画を見終わって、画面にスタッフロールが流れてる最中になんだかいきなり画面下に字幕が出る。たしかに戸田奈津子さん訳の字幕つきの洋画だが、そういう場面じゃないぞ。と思ってたらグラストロンさんからの警告「2時間以上経過しました。疲れを感じた方はお休み下さい。」なんとも親切な。6時間使うと自動的に電源が落ちるらしい。

なにせ、意図的に視覚に勘違いを起こさせて、眼前の2枚の小さい液晶画面を、あたかも、少し先の大画面のように見せる装置なので、成長過程にあるお子様に使用させてはいけないんだそうだ。うむ、大人のオモチャやね。

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当時の本 『サイコな愛に気をつけて』香山リカ(青春出版社, 1100円)
当時の世 ロシアタンカー重油流出事故
当時の私 どうも町中に振り袖の女の人が多いと思ったら成人の日であった。成人式をさぼったぼくは、いまでもお子様なのか

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