[*]Digital Camera RICOH DC-2E

1997/08/04

少し前から、デジタルカメラかフィルムスキャナーを買おうと思っていた。でも、あらためて、脳内会議(私はしばしば、頭の中で意見が分かれて、ああでもない、こうでもないと、是々非々論をすることがある。)にかけてみると、普段、それほど精力的に写真を取っているわけでなし。スキャナーを必要とするほどのクォリティーを求めているわけでなく。デジタルカメラなんて時間が立てばすぐに新技術の導入などで旧機種と化してしまいそうだし。なによりも、それらの母艦となるパソコンをぼくは持ってないではないかということになり、久しく導入を見送っていたのである。

これまで、「おや? 」と思ったものを見かけると、写真を取る時もあった。主に活躍するのは、出掛ける時にコンビニで買ったレンズ付きフィルムだったり、所有しているFUJIFILM CARDIA mini TIARAであったりした。TIARAはアルミのシルバーのコンパクトなボディーで気に入っているのだが、私は被写体に対して面食いであるからして、「お!」と思っても「違うな」と思ってシャッターを切らないことが多い。面食いと言っても別にきれいなおねえさんばかりとっている訳ではない。あくまで被写体一般である。

そんな奴がとる写真だから、どことなく怪しげである。別にやらしいとか、社会風紀を乱すような写真を取るわけではないが、なんとなく現像に出す時に店の人に変に思われるのではないかとビクビクしている。普段、自分で変人だと言っておいて、こういう場面になると普通の人を装うあたり小者である。トマソン物件を見つけて喜々としてシャッターを切っても、それを「超芸術である」とか「現代美術である」と言い切れないのである。

デジカメだと、現像に出す必要がない。どのみち、利用するのはパソコン上にするのなら、この方がいい気がする。それに、1枚○円とうたっておいて、安いのはプリント代だけで現像代はしっかり取られて詐欺にあったような(写真屋さん失礼)気がしながら待たされるよりもずっと精神衛生上いい。と思って導入しようと思ったのであった。

で、お店に行った。いつも結構ソニー製品にお世話になってるのでCyber Shotにしようかなぁと思いつつ、キャノンのPower Shotもいいなぁとか考えながら…今回の機種選定のために始めに設定したポイントは次の点であった。

  1. コンパクトであること。
  2. コストパフォーマンスが良いこと。
  3. PCカ−ドを介してパソコンとデータのやり取りができること。
  4. 画像記録フォーマットが独自方式だったりしないこと。
  5. LCDモニターがついていて、かつ、光学式ファインダーも装備していること。
  6. 接写が可能であること。

この頃の機種なら、どれも上の条件は概ね満たしているのである。そこで、商品棚の前で「買うぞ買うぞ」オーラを出しながら品選びをしていると、店員さんが「デジカメお探しですか?よろしければご説明いたしますよ。」と近寄ってくる。"Can I help you?"である。

お話を聞いていると、どうも同じようにしかみえないPanasonicとKonicaとCanonの製品はPanasonicのOEMだと言う話だ。安いのはKonicaだけど、売れてるのはCanonので、PanasonicはどのみちOEM供給で売れてるからあまり力入ってないという話だった。そうしたなかで、その店員さんがお勧めだったのが、RICOH DC-2Eだった。

店員さんしきりと「カシオさんと比べますとねぇ…」とぼくが聞いてもいないのに、カシオのQVシリーズとの比較をする。そして、安さを強調する。ああ、こうして「当店の売れ筋商品」が生み出されてゆくのだなぁと思った。でも、安いと言ったって、メモリカードやACアダプターやパソコン接続キットは別売りだしなぁ。まぁフラッシュメモリカードは持ってるし、ファイルはJPEG形式なら、ノートパソコンに読ませれば使えるよな。と思って購入に踏み切ったのである。店員さんはしきりと、先に指摘した別売り品を一緒に購入することを勧められたが、それではコストがアップするので丁重にお断りした。

選定基準にフラッシュ付きというのを入れた方が良かったかと、ちょっと反省しているが、おかげさまで結構活躍している。

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