1997/07/13 (Sun)
○○と××は紙一重などと申します。この紙がボール紙なのか、ティシューペ−パ−なのかで、結構厚みは違ってきます。普通の紙なら、ズボンやシャツのポケットに入れたまま洗濯しようものなら、木っ端微塵になってしまいます。お札くらいに頑丈な紙だと、漱石くんや稲造くん、諭吉くんの顔が多少不細工になるだけで、結構形は保たれることが多いです。
もう少しで事故に遭遇していたというような時、間一髪などと申します。間が髪一本だから、おそらくミリ以下のオーダーなのでしょうが、私のように髪が太めでかたい人の場合、間一髪の距離もそれなりに長いのではなかろうかなどと、つまらぬ考えも浮かびます。
さて、ここで紹介するのは、ちょうど紙一枚分の深さの切れ込みを入れることのできる。その名も"セラミックカッター"です。ライオン製(LION OFFICE PRODUCTS CORP)とありますが、はたして、あの洗剤や歯磨き粉なんかでお世話になるライオンと関係あるのでしょうか?
本体はABS樹脂製、側面には滑り防止用かと思われる波状の表面形状をしたゴムがついています。そして、このカタツムリ状の形のちょうどカタツムリもここに口がついているに違いないという位置に、伝家の宝刀"セラミックカッター"がついているのです。
セラミックですよ。セラミック。鉄とかステンレスじゃないんです。時折、成分の混合比のあまいステンレスなんか錆びてしまいます。それにしても、ステンレスのことを、ちょっと気取って「ステン」などと呼ぶことがありますが、「ステン」はそもそも錆のことだし、なんだかこの音ではスッテンコロリと行ってしまいそうで頼り無いです。その点、セラミックなんてすごそうです。間違っても、「セラミックっつったって、要は焼き物でしょ?」などと言ってはいけません。セラミックというところが良いのです。
箱には「スクラップに最適」とあります。しかし、こんな道具、「スクラップにしか使えんのではないか?」と思うのですが、ところがどっこい、インスタントラーメンなんかのピッタリとくっついている、フィルムパッケージを開けるのにも最適なのでした。苛立ちながら開けたのでは、スチロールの容器や蓋に思わぬ損傷を与えて、ラーメンの出来に悪影響を及ぼしますから大事なことです。
箱をもう少し慎重に読むと「用紙1枚程度のカット用に」と書かれています。1枚"程度"です。はたして、この"程度"とはどれくらいなのか?使った感じでは、0.5 〜2枚くらいのようです。軽くスッと引くと、ちょうど、0.9 枚くらい切れて、下のページの損傷もなくいい感じです。
未熟とは言え構造設計を担当する私ですが、組み立ての指示をする図面に、「テ−プを端面から3mmくらいのところに貼る。」と書いた時には、さすがになんだか"くらい”じゃ決まりが悪くて、改版の時に「3±1mmの位置に貼る。」と書き改めました。
この品物、たしか500円くらいしました。そろそろ、買ってから1年くらい経ちます。切れ味が弱くなってきてますが、あまり切れ味鋭くて、2枚も3枚も切られてはかなわないので、ちょうどいいのかなぁと思っています。