My name is… タケシくん、はい!

わたしの名前は村上健という。「むらかみたけし」と読む。結構ありがちな名前である。
インターネットでわたしの名前を検索するとたくさんひっかかる。オセロ関係のページが多い。白と黒で構成される当MONOlogueだけど、わたしは弱っちいので、オセロはやらない。適合率100%なのはオセロの世界チャンピオンの村上健さんである。ちょっと前にコンピュータに負けちゃったけど。実はわたしの名前を検索したのではなかったのである。

わたしのボケ師匠である父は達Oくんという。なんだか生まれた時、未熟児だったのではなかろうかという連想がはたらくが、それを言うなら、わたしの「健」という名前もかなりなもので、「ひょっとして、ぼくは死にかけで生まれたんじゃないか?」と思ったりしたこともある。この「健」という名前を引っさげて、健康保険証を持って病院に行くのはなんだか気が引けるので、医者に行くのが億劫になる。実家にいた頃、母が「せっかく高い健康保険料払ってるんやから、ちゃんと医者にいきなさい」と言ったことがあるのを思い出す。

その母はK子さんという。現在では違っているのかもしれないが、K子さんという名前は日本で一番多い読みの名前だと聞いたことがある。この文章を書こうとして日本語変換させても、9通りくらいK子さんが出てくる。親戚の伯母さんにもKちゃんが多い。

村上さんは、佐藤さんや鈴木さんほどではないが、けっこう多いんじゃなかろかと思う。近くの部署にMURAKAMI TAKESHIさんがいるので、その人宛ての海外からの荷物が間違って届いたことがある。親の田舎に行くと、「村上家之墓」と書かれた墓石がやたらとあるので、じいさんばあさんの墓所がどれか、いまだによくわからない。

今の職場には鈴木さんや佐藤さんや山田さんや田中さんが複数人いる。しかし、実は、名前が「タケシ」である人が4人はいるのである。これは一大勢力と思ってもよかろう。中には、わたしとまったく同じく「健」の字の方もいる。やはりありふれているのかもしれない。

ちなみに、わたしが生まれた時の第二候補は「つよし」だったそうだ。漢字は同じである。同じ漢字のツヨシ君も近くにいる。「たけし」と読む名前は「つよし」とも読むことが多いような気がする。

「ケン」と読まれることも多い。前にも書いたが、アレルギー者なわたしは、しばしば、アレルギー性の結膜炎や鼻炎を患って医者に行っていた。すると、受付のおばちゃんがいうのだ。「むらかみけんさ~ん」「あの、たけしなんすけど」「ごめんねぇ。おばちゃん、けんの方が好きやねん。」おおかた、宇津井さんか高倉さんをイメージされているのであろう。それにしても、耳鼻咽喉というのは阿鼻叫喚を思い起こすのはわたしだけだろうか。(注:別に診察でひどい目にあったわけではない)

作家の開高健なんか同じ字だ。北野武(ビートたけし)もわたしは好きだし、よく読む本は解剖学者の養老孟司の本だ。ミスチルやマイラバのプロデューサーは小林武史。わたしの記憶が確かなら、鹿賀丈史もたけしである。仮面ライダー1号はせがた三四郎でなく本郷猛。超人バロム1の健太郎の相方は猛である。近頃は金城武くんの世間露出度が高い。英語ができると10億人と話せるのかもしれないが、日本語が話せるわたしは1億人の日本人どころか、ろくに人と会話ができずに、独り言をつぶやく。

そういや、同じ職場の人で海外勤務をしていた「タケシさん」の名刺には”Tom”だか”Ted”だか書いてあった。Takeshiってのは英語的には発音しづらいのかもしれない。10億人と話すためには、わたしはトムだかテッドだかにならなければならないのだろうか?

—MURAKAMI-TAKESHI-IIN-THOSE-DAYS————————————
当時の本 『あっかんべェ一休』坂口尚(講談社漫画文庫, 全2巻各本体880円) 怪僧一休宗純を描く。文庫化されたので入手されやすくなったのではなかろか。一休さんはわたしの心の師のうちの一人である。


当時の世 赤のボトムの女性をけっこう見かける。秋が来て、ストレッチブーツが現場復帰したようだ。茶色系でまとまった方は相変わらず多い。若い子は水色や黒やピンクで、サイドに白いストライプの入ったズボンを履いてるのを結構見る。
当時の私 独りボーリングをしてたら、親指の爪にひびが入ったのでアロンアルファで修理した。

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