始めるのに、やる気は要らない

最近の研究?によると、物事を始めるのに、やる気は要らないらしい。
やってるうちに、やる気がどんどん出てくることはあっても、始める時にはやる気はいらない…というより、やる気で始めることは極めて困難というか、出来ないらしい。

そんなことはない。今まで何度も、やる気を出してやったことはある。
そう主張する人もいるに違いない。
だがしかし、その時は、始める時点で既にやる気満々だったはずである。
多くのことが始まらないのは、やる気があっても満々ではないからかもしれない。
もしも、始めるためにやる気が必要説を擁護するとしても、やる気はなかなか満々にならない。満々になるまでに、やる気がなくなるのである。というのが、やらない時の言い訳の定番だ。

モチベーションという外来語が定着して久しい。
おおよそ、これは、やる気の対訳語だと思われている。だがこれは、やり続ける気力、に近いのではないかと疑っている。

motivationはmotivateの名詞化した単語だ
motivate = to cause someone to behave in a particular way. to make someone want to do something well
動力なのだ。たぶん。そう在り続ける力なのだ。

しばしば、なかなか始められないことは、物理学の慣性の法則に譬えられる。
「自分は文系だから…」が決まり文句の人でも慣性の法則というのは知っているはずである。

外から力が作用しなければ,物体は静止または等速度運動を続けるという法則。ニュートンの運動の法則の1つで,運動の第一法則ともいう。運動の現状をそのまま保持しようとする物体の性質

これのメタファーだとすると、一度始められれば、等速の仕事は努力なしに出来ることになるが、実際は、いろんな抵抗があるので、等速で巡行するにもいくらか加速力が必要になる。世間は止まっていないから、自分も速度を上げなければならないなら、追加で加速力が必要になる。そのための力がモチベーションではないか?

こんな時に、物理学的なアナロジーが好きな人は、静止摩擦と動摩擦の話を持ってくる。
多くの人が静止摩擦力の方が動摩擦力より大きいことを知っているが、実はなんでか?というのは専門家でも実はよく分かっていない。動いている方がミクロに見て接触面積が減るからだと言われている。

つまり、摩擦が起こるのは接触があるからである。

じゃぁ、摩擦がなければ動き始めるのは簡単じゃないか。
無くすには浮かせばいいし、浮かせば落ちるなら無重力の宇宙に行けば良いのだ。宇宙に行けば動きやすいか?行ったことはないが、どうやら宇宙で推進力を得るのは難しいのだ。壁なんか押す必要があるらしい。手足をバタつかせると回転することはあっても進めないようだ。宇宙遊泳は出来ない。

ロケットなどは、推進剤を噴射することで進む。とすると、私たちは一生分のやる気を持っていないと生きていけないのか?燃え尽き症候群なのか?←言葉の使い方が違います。
推進剤はどうして噴射できるのか?中で爆発した力を一方向に噴出しているからだ。芸術は爆発なのか?←岡本太郎か?

いや、宇宙に行く話ではない。地上だ(ちがうけど。やる気の話だけど)。自転車だとペダルを漕ぐ、自動車だとエンジンを燃料で回す、スケボーやキックスケータなら地面を蹴る。どれもその原動力は内にありそうだけど、実は、地面との摩擦がなければ何も進まないのだ。邪魔なはずの摩擦がなければ…

とすると…やる気のカギは、あれだ!スケボーの親戚みたいな、キャスターボードとかブレイブボードとかJボードとか言うあれだ!例のウネウネして進む奴だ。最近子どもたちであれに乗ってる子はキックスケーターより多いんじゃないか?いや、どう、いろんなことのやる気に話に持っていくのだ。

自動車のエンジンだって、セルモーターで回し始めて(押し掛けもあるか)、フライホイールで安定させた力をクラッチで繋いでトルクを車軸に伝え、タイヤと路面のトラクションでようやく進むのだ。

そう、結局、始めは、内発的なやる気でなくて、外力とか切っ掛けとか勢いなのだ。
トリガーとかイグニッションとか…

こんな文章なども、書き始めの一文さえ掛ければ、そこそこ書き進むものだ。
そんな感じで、いろんなことをやれればいいな。敷居もハードルも低くすればよいのだ。

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